アイデアは会議室より展示会で生まれる。DX時代の発想力を鍛える現場対話術




CONCEPT

アイデアは会議室より展示会で生まれる
DX時代の発想力を鍛える現場対話術

腕を組んでいるだけでは、面白いアイデアは降りてきません。知らない人やサービスの違和感に食いつき、既存の経験と組み合わせる。現場で問いを立てる発想術を整理します。
3つ
発想の基本パターン
上下
視点の切り替え
初回無料
DX人材相談
アイデアは会議室より展示会で生まれる。DX時代の発想力を鍛える現場対話術
📅 2026年7月30日
✍️ 近森 満(株式会社サートプロ CEO)

#アイデア創出
#展示会活用
#DX推進

SUMMARY
■ 記事概要
面白いアイデアは、机の前で腕を組んでいるだけでは、なかなか降りてきません。私が改めて実感しているのは、展示会やイベントで、まだ知らない人やサービスに触れた瞬間こそ、発想が動き出すということです。相手の売り込みをそのまま聞くのではなく、会社名、サービス名、見せ方、説明の違和感に食いついてみる。すると会話の温度が上がり、既存の要素同士がつながり、新しい事業や支援のヒントが見えてきます。DX推進や生成AI活用も、最後は現場で問いを立てる人のマインドがものを言います。

✅ この記事でわかること
・面白いアイデアが会議室ではなく現場で生まれる理由
・展示会で「違和感に食いつく」具体的な対話の作り方
・アイデアの基本3パターンと「組み合わせ」の実用性
・上から見るか下から見るかで事業が変わる視点の切り替え方

こんにちは、IT・DX教育サービスの株式会社サートプロ 近森満です。当社では「DX推進人材教育プログラム」として初回無料のコンサルティングを提供しています。DX推進や人材育成のご相談をお待ちしています。
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SECTION 01
目次

面白いアイデアは、どこで生まれるのか

📌 ポイント
よいアイデアがポンポン出るのは、初対面の人と話し「勝手な仮説」が動く瞬間。過去の経験と目の前の情報が結びつくときです。

私は、アイデアというものを、ひとりで静かに考え抜いた先にだけ生まれるものだとは考えていません。もちろん、机に向かって資料を読み込み、頭から煙が出るくらい考える時間も大事です。経営企画でも、DX推進でも、人材育成でも、下調べと構造化を怠ると、ただの思いつきで終わってしまいます。

ただ、実際の現場で見ると、よいアイデアがポンポン出る瞬間は、もう少し別の場所にあります。私の場合、それは展示会やイベント、セミナーの会場で、初めて会う人と話しているときです。相手のことをよく知らない。サービスの詳細もまだわからない。だからこそ、こちらの頭の中で勝手な仮説が動き出します。

この「勝手な仮説」が、実はかなり重要です。最初から正解を当てにいくのではなく、目に入ったものをきっかけに、「これは何だろう」「なぜこの名前なのだろう」「このサービスは別の現場で使えるのではないか」と考える。そうすると、自分の中にある過去の経験と、目の前の情報が結びつきます。私はこの瞬間に、発想のスイッチが入ることが多いのです。

SECTION 02

川越のDX展示会で改めて感じたこと

📌 ポイント
小さなブースにも事業者の考え方が凝縮されています。知らない出展者と話すことで、自分の中からアイデアが立ち上がります。

最近、埼玉県川越市で開かれたDX関連の展示会に参加する機会がありました。デジタル、IT、AI、中小企業支援、業務改善に関するツールや仕組みが集まり、それぞれのブースで出展者がサービスを紹介していました。ブースは決して大規模なものばかりではありません。小さな机、モニター、パンフレット、簡単なデモ。けれども、その小さな場所に、事業者の考え方や狙いが凝縮されているのです。

私はそこで、ビジネスパートナーの支援も兼ねて会場にいました。久しぶりにお会いする中小企業診断士の先生とも立ち話をしました。IoTやAIの実践講座で長くご一緒してきた方で、埼玉、岡山、釧路、秋田、長野、山梨など、いろいろな地域の現場を一緒に見てきた方です。こうした再会も、展示会の面白さのひとつです。

ただ、今回の本題は、知り合いとの再会ではありません。私が強く感じたのは、まったく知らない出展者と話すことで、自分の中からアイデアが立ち上がってくるということです。相手は、自社の商品やサービスを説明したい。こちらは、その説明を聞きながらも、少し違う角度から見ている。そのズレが、案外おもしろいのです。

CASE STUDY

事例:ブースの前で止まる理由を変えてみる

📌 ポイント
「買うか」で見ず、「なぜこの見せ方か」で見る。相手を評価せず前提を借りると、無関係なサービスも企画の材料に変わります。

展示会でアイデアを得ようとするとき、私は「このサービスを買うかどうか」だけで見ないようにしています。買うか買わないかで見てしまうと、自社にすぐ関係のあるものだけを拾い、関係のなさそうなものは通り過ぎてしまいます。

そうではなく、「なぜこの会社はこの言葉を前に出しているのか」「なぜこの機能を最初に見せているのか」「誰に一番刺したいのか」と考えます。すると、自分の業界に直接関係がないサービスでも、別の意味が見えてきます。たとえば、製造業向けの仕組みを人材育成に置き換えられないか。中小企業支援の説明を、社内のリスキリング施策に応用できないか。展示会のブースは、そういう置き換えの練習台になります。

ここで大事なのは、相手を評価しに行くのではなく、相手の持っている前提を借りることです。自分の経験だけで考えていると、どうしても発想の範囲は狭くなります。相手の展示物や言葉を借りることで、自分の中にない視点が入り、企画の材料が増えます。

アイデア発想術のジーニアスコードに似ています。そう、天才が降りて憑依してくる感覚です。ジーニアスコードとは、誰もが持つ天才的能力にアクセスし、無意識の情報をイメージとして引き出す、教育心理学者ウィン・ウェンガーらが開発した能力開発・思考法です。

CASE STUDY

事例:失敗した領域も、見る高さを変えると別物になる

📌 ポイント
失敗の原因が商品そのものとは限りません。市場を上から見て外しただけかも。現場の困りごとから下に見直すと別の商品に変わります。

過去に何度も失敗したと言われるテーマは、組織の中で「やらない理由」が固まりやすいものです。前にも試した、売れなかった、現場が動かなかった、費用対効果が見えなかった。そうした記憶があると、新しい企画を出しても、最初から否定されがちです。

ただ、失敗した理由が本当に商品そのものにあったのかは、丁寧に見直す必要があります。市場を上から見て、業種単位や会社数単位で考えたために外したのかもしれません。逆に、現場の一人ひとりの行動、困りごと、学び方、評価のされ方から見れば、同じテーマが違う商品に変わるかもしれません。

DX推進では、この見直しが非常に重要です。ツール導入で失敗した会社が、教育設計を変えたら動き出すことがあります。研修で成果が出なかった組織が、現場の小さな成功体験を起点にしたら変わることもあります。失敗の履歴を否定するのではなく、見る高さを変えて再設計する。これもまた、展示会や現場対話から生まれる実践的な発想です。

SECTION 05

売り込みではなく、違和感に食いつく

📌 ポイント
会社名やサービス名、見せ方の違和感に食いつくと会話の温度が上がり、相手と自分の経験がその場で混ざる時間になります。

多くの人は展示会に行くと、ブースの前を少し遠巻きに見て、パンフレットをもらい、必要があれば説明を聞いて、次へ進みます。それは自然な行動です。忙しいですし、全部のブースで深く話すことはできません。

でも私は、少し違う見方をします。サービスそのものに食いつくというより、その会社が持っている違和感に食いつきます。会社名、サービス名、展示物の置き方、説明文、パンフレットの言葉、モニターに映っている画面。そうしたものを見ながら、「なぜこういう名前にしたのですか」「この機能は、別の業種でも使えそうですね」「この見せ方は、もしかすると現場担当者向けですか」と聞きたくなるのです。

相手からすると、少し面食らうこともあると思います。せっかくサービスを売り込みたいのに、最初に会社名の由来を聞かれる。説明したい順番と違うところから質問される。けれども、自分の会社やサービスに興味を持たれていることは伝わります。すると、相手のテンションも上がります。こちらも、自分の興味から質問しているのでテンションが上がります。

この、お互いが105%から110%くらいの温度で話し始める感じが、発想にとって大事なのです。会話が予定調和ではなくなります。カタログに書いてあることを順番に読む時間ではなく、相手と自分の経験がその場で混ざる時間になります。

SECTION 06

知らない人と話す力は、DX人材の基礎体力になる

📌 ポイント
AIが情報整理を担う時代こそ、人間は現場で問いを拾い意味を見つける役割を強める必要があります。初対面の対話力は基礎体力です。

もちろん、これが苦手な人もいます。初対面の人と名刺交換をして、「質問があるのですが」と切り出すだけで緊張してしまう。頭が真っ白になり、結局カタログだけもらって帰る。そういうことは珍しくありません。

しかし、DX推進や人材育成に関わる人ほど、この初対面の対話力は鍛えておいたほうがいいと私は考えています。なぜなら、DXの現場では、知らない部門、知らない業務、知らない制約と向き合う場面が必ず出てくるからです。現場の担当者が何に困っているのか、経営者が何を怖がっているのか、支援者がどこで詰まっているのか。それは、きれいな資料だけでは見えません。

デジタル人材に必要なのは、ツールの知識だけではありません。相手の言葉を聞き、少し斜めから問いを立て、見えていない接点を探す力です。生成AIやAIエージェントが進化しても、この力はなくなりません。むしろ、AIが情報整理を担える時代だからこそ、人間は現場で問いを拾い、意味を見つける役割を強める必要があります。

私は「歌って踊れる営業マン」だと自分で冗談めかして言うことがあります。何でも営業ツールにしてしまうからです。ただ、本質は売り込みではありません。相手の持っているものをよく見て、自分の中にある経験と組み合わせ、相手にも役立つ形で返していく。これが、展示会でアイデアが出る理由だと思っています。

SECTION 07

アイデアの基本パターンは3つ、しかない

📌 ポイント
真似る/新規/組み合わせの3つ。実用的なのは「組み合わせ」。既存を裏返し別の現場や対象者に移すと新しい価値に見えます。

アイデアというと、何かまったく新しいものをゼロから生み出すことだと思われがちです。けれども、私はアイデアの基本パターンは大きく3つだと見ています。

その1
誰かの真似をする
悪い意味だけではありません。先行事例を学び、自社の文脈に合わせて取り入れることは、現場改善の基本です。
その2
エポックメイキング
世の中にまだないアイデア。魅力的ですが頻繁には出ず、実は過去の別分野の応用だったことも多いです。
その3
組み合わせる
何かと何かの組み合わせ。ズレを見つけ別の素材と組み合わせると、新しい価値に見えてきます。最も実用的です。

ひとつ目は、誰かの真似をするアイデアです。これは悪い意味だけではありません。先行事例を学び、自社の文脈に合わせて取り入れることは、現場改善の基本です。二つ目は、世の中にまだないエポックメイキングなアイデアです。これは確かに魅力的ですが、頻繁に出るものではありません。しかも、完全に新しいと思っていたものが、実は過去の別分野の応用だったということも多いです。三つ目は、何かと何かを組み合わせることで出てくるアイデアです。

私は、この三つ目がかなり大事だと思っています。製造業にはあるがサービス業にはない。男性向けにはあるが女性向けにはない。大企業向けにはあるが中小企業向けにはない。教育の世界にはあるが採用の世界にはない。こうしたズレを見つけ、別の素材と組み合わせると、新しい価値に見えてくることがあります。

丸ごと真似をするのではありません。まったく新しいものを空から降らせるわけでもありません。既存のものを裏返したり、別の現場に移したり、違う対象者に合わせたりする。その結果として、「これは新しいですね」と受け止められる形にする。私はこの組み合わせの発想が、事業開発やDX推進では非常に実用的だと感じています。

SECTION 08

上から見るか、下から見るかで事業は変わる

📌 ポイント
市場を上から括るとぼやけます。現場の一人ひとりから下に見ると、必要なサービスの形が具体になります。

今回の展示会でも、ある会話をきっかけに、過去に多くの会社(特定のドメイン)が挑戦してうまくいかなかったサービスについて、別の見方ができるのではないかと感じる場面がありました。詳しい内容はここでは書けませんが、ポイントは「上から見るか、下から見るか」です。

多くの場合、事業を考えるときは市場を上から見ます。たとえば製造業の会社が全国に何万社ある。そのうち1%に入れば何社に売れる。こうした見方は、事業計画としては自然です。市場規模、対象業種、導入率、売上見込み。経営の資料では、どうしてもこの見方が中心になります。

しかし、下から見ると景色が変わります。その何万社の中にいる一人ひとりの従業員にスポットを当てる。現場で一つの作業をしている人、教育を受ける人、資格を取る人、日々の困りごとを抱えている人。その人から見たときに、同じ商品やサービスはまったく違う意味を持ちます。

DX推進でも同じです。「中小企業向けDXサービス」と上から括ると、対象が広すぎてぼやけます。けれども、「現場で紙の記録を毎日転記している人」「AIを使いたいが社内ルールが怖くて踏み出せない人」「技能継承を任されているが教え方が属人化している人」と下から見ると、必要なサービスの形が具体になります。

この視点の切り替えは、展示会のような現場で起こりやすいのです。なぜなら、そこには抽象的な市場ではなく、具体的な人と具体的な言葉があるからです。

SECTION 09

生成AI時代の発想力は、現場体験で強くなる

📌 ポイント
AIに投げ込む材料が薄ければ出力も薄い。現場の一次情報は自分で取りに行く。問いがなければ記録は膨大なログに終わります。

最近は、生成AIに相談すれば、企画案やキャッチコピー、事業アイデアをすぐに出してくれます。私もAIを日々使っていますし、AIエージェントやAgentic AIの可能性には大きな期待を持っています。会議の準備、情報整理、壁打ち、文章化、画像生成。うまく使えば、生産性は大きく上がります。

ただし、AIに投げ込む材料が薄ければ、出てくるものも薄くなります。現場で感じた違和感、相手の表情、会話の温度、説明の詰まり、パンフレットの言葉のズレ。こうした一次情報は、自分で取りに行くしかありません。

私は最近、ライフログのように一日中の会話を録音し、AIが分類してくれたら便利だろうなと感じることもあります。実際、将来的にはそうした仕組みがもっと自然になるでしょう。けれども、記録する前に大事なのは、何に反応するかです。AIがすべてを記録してくれても、自分の中に問いがなければ、ただの膨大なログになります。

だからこそ、マインドセットが重要です。知らない人と話す。違和感を面白がる。相手の話を、自分の過去の経験や別業界の知識と組み合わせる。これは、マインドシフトであり、マインドチェンジであり、私がよく言うマインド・トランスフォーメーションにもつながります。超知性リテラシーやAI活用を語る前に、人間側の問いの立て方を鍛える必要があるのです。

HOW TO

明日からできる、展示会でのアイデア発想法

📌 ポイント
見せ方を見る→変な質問をひとつ→自分の経験と組み合わせる→その場でメモ。この4ステップで企画書に変換しやすくなります。
STEP1
見せ方を見る
「何を売っているか」だけでなく「なぜこの見せ方なのか」を見る。ポスターの言葉、サービス名、色、デモ画面に会社の考え方が出ます。
STEP2
変な質問をひとつ
「この名前の理由は」「一番困っているお客様は」「別業界だとどこに刺さる」。完璧でなく素朴なほうが会話は動きます。
STEP3
経験と組み合わせる
「研修・eラーニングに応用できそう」「リスキリング文脈だとこう見える」と返すと、相手も自社を新しい角度で見直します。
STEP4
その場でメモ
人と話すときのアイデアは驚くほど早く消えます。誰と話し、何に違和感を持ち、何と何を組み合わせたかを残します。

では、具体的にどう実践すればよいのでしょうか。私は、難しく考えすぎなくてよいと思っています。まず、ブースを見るときに「何を売っているか」だけでなく、「なぜこの見せ方なのか」を見ることです。ポスターの言葉、サービス名、色、デモ画面、配布資料。そこに、その会社の考え方が出ます。

次に、ひとつだけ変な質問を用意します。「この名前にした理由は何ですか」「一番困っているお客様はどんな人ですか」「これは別業界だと、どこに刺さりそうですか」。完璧な質問でなくて構いません。むしろ、少し素朴なほうが会話は動きます。

そして、相手の答えを聞いたら、自分の経験と一度組み合わせてみます。「それなら研修講座・eラーニングにも応用できそうですね」「採用やリスキリングの文脈だと、こう見えますね」「DX推進人材のスキルセットとして考えると、ここが面白いですね」。こう返すと、相手も新しい角度で自社サービスを見直すことがあります。

最後に、その場でメモを残すことです。人と話しているときのアイデアは、驚くほど早く消えます。私はメモを取りたくなるタイプです。できれば、誰と話したか、何に違和感を持ったか、何と何を組み合わせたかを残しておく。これだけで、あとから企画書や提案書に変換しやすくなります。

CONCLUSION

まとめ:アイデアは、動いた人に寄ってくる

📌 ポイント
現場に行き、知らない人と話し、予定調和から外れた問いを投げる。DXは人と人の間の違和感や可能性から始まります。

面白いアイデアがポンポン出るシチュエーションとは、私にとっては、展示会やイベントで、全く知らない人やサービスと向き合う場面です。そこで相手の売り込みをそのまま聞くだけではなく、違和感に食いつき、質問し、会話の温度を上げ、既存の経験と組み合わせてみる。すると、会議室では出てこなかった発想が動き出します。

もちろん、人それぞれのやり方があります。ひとりで深く考えるほうが得意な人もいるでしょう。オンラインで情報収集するほうが効率的な場面もあります。生成AIに壁打ちすることで、整理が進むこともあります。

それでも私は、現場に行き、知らない人と話し、少し予定調和から外れた問いを投げることをおすすめします。DX推進も、デジタル・トランスフォーメーションも、最後は人と人の間にある違和感や可能性から始まるからです。

本日の内容が、あなたの「シンギュラリティ時代への準備」に向けた、わずかながらでも「気づき」や「次の一歩」のヒントになれたなら幸いです。10年先の超知性ASIやAGIが当たり前になる未来に向けて、私たち自身をアップデートし続けることが、今最も重要です。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

📖 参考書籍
人で詰まったときの書籍図書。自著『マインド・トランスフォーメーション AI時代の思考革命:AI時代に必要な人間OSのアップデート』もぜひご参考に。
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FAQ

よくある質問

Q1:面白いアイデアはどこで生まれやすいですか?
机の前で考え抜く時間も大事ですが、私の実感では展示会やイベントで初めて会う人やサービスに触れた瞬間に発想が動き出します。相手をよく知らないからこそ勝手な仮説が働き、過去の経験と目の前の情報が結びつくのです。動いた人にアイデアは寄ってきます。
Q2:展示会でアイデアを得るコツはありますか?
「買うかどうか」で見ないことです。なぜこの言葉を前に出すのか、誰に刺したいのかと問い、相手の前提を借ります。会社名やサービス名、見せ方の違和感にひとつ変な質問をぶつけ、答えを自分の経験と組み合わせ、その場でメモを残す。これだけで企画の材料が増えます。
Q3:初対面の人と話すのが苦手でもDX人材になれますか?
苦手な人は多いですが、初対面の対話力は鍛えたほうがよい基礎体力です。DXの現場では知らない部門・業務・制約と必ず向き合います。相手の言葉を聞き、少し斜めから問いを立て、見えない接点を探す力は、AIが情報整理を担う時代ほど価値が高まります。
Q4:生成AIがあれば発想は任せられますか?
AIは企画案やコピーをすぐ出しますが、投げ込む材料が薄ければ出力も薄くなります。現場で感じた違和感、会話の温度、説明の詰まりといった一次情報は自分で取りに行くしかありません。何に反応するかという問いを人間が持つことが、AI時代の発想力の土台になります。
Q5:過去に失敗したテーマは諦めるべきですか?
諦める必要はありません。失敗の原因が商品そのものにあったとは限らず、市場を上から業種単位で見て外しただけかもしれません。現場の一人ひとりの困りごとから下に見直すと、同じテーマが違う商品に変わります。見る高さを変えて再設計することが重要です。
KEYWORDS

重要なキーワード解説

アイデア創出

📌 一行定義
ひらめきを待つのでなく、異なる情報を意図的に接続する行為。

アイデア創出は、ひらめきを待つ作業ではなく、異なる情報を意図的に接続する行為です。展示会やイベントでは、知らない会社、知らないサービス、知らない人の言葉が一気に入ってきます。その刺激に対して「なぜ」「別の現場なら」「誰にとって価値があるか」と問い直すことで、既存の経験と新しい情報が結びつきます。DX推進の企画でも、この接続力が重要です。

マインド・トランスフォーメーション

📌 一行定義
ツール導入だけでなく、人の見方や動き方そのものを変えること。

マインド・トランスフォーメーションとは、ツール導入だけでなく、人の見方や動き方そのものを変えることです。知らない人に質問する、違和感を面白がる、失敗した領域を別の角度から見る。こうした姿勢がなければ、生成AIやAIエージェントを導入しても、現場の変化にはつながりません。デジタル人材の育成では、スキルセットと同じくらいマインドセットの更新が大切です。

展示会活用とDX推進

📌 一行定義
展示会は情報収集の場であり、DX推進の仮説を磨く場でもある。

展示会は情報収集の場であると同時に、DX推進の仮説を磨く場でもあります。パンフレットを集めるだけではなく、出展者の説明、サービス名、顧客像、価格感、現場の困りごとを直接聞くことで、机上では見えない課題が浮かびます。特に中小企業支援、人材育成・教育支援、リスキリング領域では、現場対話から得られる一次情報が企画の精度を大きく左右します。

関連ハッシュタグ
#DX推進 #アイデア創出 #展示会活用 #デジタル人材 #マインドトランスフォーメーション #生成AI #AI活用 #リスキリング #事業開発 #人材育成
AUTHOR

著者紹介

近森満(ちかもり みつる)
株式会社サートプロ 代表取締役CEO / DXコンサルタント/IT人材育成/検定事業化

IT技術者の教育支援と人材育成を専門とする事業化コンサルタントとして、2006年に株式会社サートプロを創業し、IoT検定・+DX認定・アジャイル検定などの資格制度を創出。独自の技術者向け教育研修の開発に定評があり、実践的なスキル向上を支援。経済産業省DX推進ラボおよびIoT推進ラボのメンターとして自治体や中小企業のDX推進を支援。近年は超知性ASIスキル可視化にも取り組み、次世代技術の普及に注力している。

近森満
■所属・役職
・IoT検定制度委員会 事務局長(IoT検定・+DX認定・超知性ASI検定)
・一般社団法人 IT職業能力支援機構 理事長(Android資格)
・電気・電子系技術者育成協議会 副理事長(E検定)
・NPO 組込みソフトウェア管理者技術者育成研究会 メンバー(組込み)
・ET教育フォーラム合同会社 代表(コンテンツ制作)
・経済産業省 地方版IoT推進ラボ ビジネス創出事業メンター(IoT支援)
・経済産業省 地域DX推進ラボ ビジネス創出事業メンター(DX支援)
・デジタル庁 デジタル推進委員(デジタル化支援)
・DX事業共同組合 設立理事(DX推進)
・一般社団法人日本サステナブルビジネス機構 幹事(SDGs認証)
・”一億総活躍社会を実現する”共生日本協議会 理事(DEI支援)
・アジャイル開発技術者検定試験コンソーシアム 事務局長(Agile検定)
・一般社団法人国際サイバーセキュリティ協会 事務局長(IACS認定)
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現場で問いを立てる力を、組織に。
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