株式会社 サートプロ|IoT*人材育成・スキル可視化と教育支援

サートプロのブログ サートプロのブログ

白黒パッケージ社会、到来。ゴム手袋も不足?中東情勢が日常をじわじわ侵食する未来予測

2026年8月24日




CONCEPT

白黒パッケージ社会、到来。
中東情勢が日常をじわじわ侵食する未来予測

原油・包装資材・ゴム手袋・テレワーク——日常に近い変化から、企業のDX推進・リスク管理・分散調達・備蓄設計を考えます。
分散調達
依存を減らす
見える化
備蓄・在庫管理
人の判断
AI時代の要
📅 2026年5月26日
✍️ 近森 満(株式会社サートプロ CEO)

#サプライチェーン
#リスク管理
#DX推進

SUMMARY
■ 記事概要
今回の記事は、Spotify「DX企画書のネタ帳」でお話しした中東情勢と供給網リスクをもとにした、近森満の思考ログです。戦争や政治の専門解説ではなく、原油、ナフサ、包装資材、ゴム手袋、テレワークといった日常に近い変化から、企業がどのようにDX推進、リスク管理、分散調達、備蓄設計を考えるべきかを整理しました。白黒パッケージ化は単なる節約ではなく、商品設計や顧客理解を問い直すサインでもあります。

✅ この記事でわかること
・中東情勢が日常と経営にじわじわ及ぼす影響
・サプライチェーンリスクと分散調達の考え方
・白黒パッケージ化に見る商品設計の見直し
・AI時代のリスク管理で人間が担うべき判断

こんにちは、IT・DX教育サービスの株式会社サートプロ 近森満です。
www.certpro.jp/blogs/dx_chikamori/
当社では「DX推進人材教育プログラム」として初回無料のコンサルティングを提供しています。DX推進や人材育成のご相談をお待ちしています。
www.certpro.jp/dxconsulting/
SECTION 01

中東情勢は、遠いニュースで終わらない

📌 ポイント
いま起きているのは「静かな非常事態宣言」。原油や原料、物流、包装資材、医療消耗品に少しずつ圧力がかかり、値上がり・納期遅延・入手困難として現れます。供給網が揺れた時にどう動けるかもDXのテーマです。

中東情勢の緊張が高まると、テレビやニュースでは原油価格、各国の外交、安全保障といった言葉が並びます。もちろん、それらは重要です。ただ、私が今回お話ししたかったのは、政治の専門的な解説ではありません。私たちの会社、家庭、仕事の現場に、どのような形でじわじわ影響が出てくるのかという話です。

音声の中でも触れましたが、いま起きているのは、ある意味で「静かな非常事態宣言」です。爆発的に何かが止まるというより、原油、化学原料、物流、包装資材、医療消耗品といったところに、少しずつ圧力がかかっていきます。気づいた時には、値段が上がっている。納期が延びている。いつものものが、いつものように手に入らない。こういう変化です。

DX推進を考える時、多くの人はAI、クラウド、データ活用、業務効率化を思い浮かべます。しかし本来のデジタル・トランスフォーメーションは、社会や市場の変化に合わせて事業を変えることです。つまり、供給網が揺れた時にどう動けるかも、DXの重要なテーマなのです。

SECTION 02

サプライチェーンリスクは「一部地域の混乱」が全体に波及する

📌 ポイント
グローバル調達は便利でコストも下がる一方、一部地域の混乱が全体に波及します。震災・コロナ・ロシアウクライナ情勢と同じく、想定していた日常を一気に変えるリスクです。

企業におけるこうしたリスクは、サプライチェーンリスクとして語られます。グローバルな供給網は便利です。必要なものを世界中から調達できる。コストも下がる。品質も安定する。ところが、一部の地域で混乱が起きると、全体に波及します。

今回の音声では、中東情勢による原油の不安定化を入口にしました。原油が揺れると、燃料費だけでなく、化学原料、包装資材、物流費にも影響します。さらにそれが、食品、日用品、医療用品、製造現場の部材にまで広がります。企業の担当者からすれば、「これはうちの部署の話ではない」とは言えなくなってくるわけです。

2011年の東日本大震災、2020年の新型コロナウイルス感染症、そしてロシア・ウクライナ情勢。これらはすべて違う出来事ですが、共通しているのは、私たちの想定していた日常を一気に変えたことです。今回の中東情勢も、遠い地域のニュースではなく、エネルギー、物流、食料、日用品という経路を通じて、生活と経営に入ってきます。

SECTION 03

テレワークは節電と事業継続の選択肢になる

📌 ポイント
在宅で仕事ができる状態を残すことは、平時の効率化だけでなく有事の事業継続につながります。テレワークは「楽をする制度」ではなく、業務・情報共有・スキルとマインドを問う仕組みです。

音声では、エネルギー制限と企業対応の例としてテレワークにも触れました。コロナ禍の後、社会はかなりオフィス中心に戻りました。出社には良さがあります。人が集まることで生まれる相談、雑談、判断の速さもあります。

ただ、エネルギーコストが上がり、燃料や電力の制約が強くなると、オフィスに集まること自体がコストになります。通勤にもエネルギーを使います。オフィスの空調、照明、設備にも電気を使います。企業によっては車両移動や出張も大きな負担になります。

サートプロでは、コロナ禍をきっかけにテレワークを前提にした働き方を整えてきました。もちろん、お客様先に行くこともありますし、必要に応じて会社に集まることもあります。ただ、通常時に在宅で仕事ができる状態を残しておくことは、平時の効率化だけでなく、有事の事業継続にもつながります。

ここで大事なのは、テレワークを「楽をする制度」と見ないことです。テレワークは、デジタル人材の働き方、業務設計、コミュニケーション設計、情報共有のルールを問う仕組みです。つまり、スキルセットとマインドセットの両方を変える必要があります。

SECTION 04

白黒パッケージ化は、コスト削減ではなく設計思想の見直し

📌 ポイント
白黒パッケージ化は「我慢」ではなく、何を残し何を削るかを考える商品設計の問題。簡素でも信頼が伝わる表示や説明に、生成AI・AIエージェントを活かす余地があります。

今回のタイトルにも入れた「白黒パッケージ社会」は、ナフサ不足の話から出てきました。ナフサは原油から作られる化学原料で、インクや包装資材などにも関わります。もし原料が不足し、カラー印刷や包装資材のコストが上がれば、企業は色数を減らす、簡素なデザインにする、ラベルを最小限にする、といった判断を迫られます。

この時、単純に「安っぽくなった」と受け取る人もいるでしょう。特に食品や子ども向けの商品では、パッケージの楽しさが購買理由になることもあります。キャラクター、色、質感、視認性。これらはマーケティング上とても大切です。

一方で、Amazonの水のように、過剰なパッケージを外すことで価格を下げ、廃棄もしやすくするという考え方もあります。私はここにヒントがあると思っています。白黒パッケージ化は、単に「我慢してください」という話ではありません。むしろ、何を残し、何を削るかを考える商品設計の問題です。

企業は、白黒でも見栄えがするデザイン、簡素でも信頼感が伝わる表示、なぜ簡素化しているのかを説明するコミュニケーションを考える必要があります。ここに生成AIやAIエージェントを活用する余地もあります。デザイン案、説明文、顧客向けFAQ、営業資料のたたき台をAIで高速に作り、人間が評価して整える。これも実務的なAI活用です。

SECTION 05

ゴム手袋不足が示す、医療インフラと備蓄の現実

📌 ポイント
備蓄は「持っていれば安心」ではありません。何を・どれだけ・どこに・いつ更新し・誰が管理するか。期限や在庫、使用量、代替品、調達先、価格変動の見える化が欠かせません。

もう一つ、音声で強く触れたのがゴム手袋不足です。医療現場では、感染症対策の観点から使い捨て手袋の使用量が増えています。診療、処置、検査、清掃、介助など、使う場面は多いです。一回使ったものをまた使うわけにはいきません。だからこそ、供給が揺れると医療現場に直撃します。

政府が備蓄を放出するという話もありました。数字としては大きく見えても、医療機関全体で使えば、あっという間になくなる可能性があります。個人の家庭で100枚、200枚持っているのとは桁が違います。

ここで考えるべきなのは、備蓄は「持っていれば安心」ではないということです。何を、どれだけ、どこに、どのタイミングで更新し、誰が管理するのか。これはデータ活用の問題でもあります。期限、在庫、使用量、代替品、調達先、価格変動を見える化しなければ、備蓄はただの倉庫在庫になります。

SECTION 06

中小企業こそ、分散調達と省エネ体制を考える

📌 ポイント
一社・一地域・一経路への依存は有事に弱い。完璧な備えは不可能でも、代替材料・仕様・納期調整・在庫の見える化・事前説明はできます。危機を「仕組みを点検する機会」と捉えるマインド・トランスフォーメーションが鍵です。

有事の時代に、企業と個人はどう備えるのか。私は、まず中小企業ほど分散調達を考えるべきだと思っています。一社依存、一地域依存、一つの物流経路依存は、平時には効率的です。しかし有事には弱くなります。

もちろん、根本の原料が入ってこなければ、どれだけ調達先を分散しても限界はあります。それでも、代替材料、代替仕様、代替サービス、納期調整、在庫の見える化、顧客への事前説明といった準備はできます。

省エネ、リモート体制、備蓄管理も同じです。すべてを完璧に備えることはできません。東日本大震災で必要だったもの、コロナ禍で必要だったもの、今回のようなエネルギー不足で必要になるものは違います。だからこそ、固定的なマニュアルではなく、状況に応じて考え直せる組織能力が必要です。

ここで重要なのが、マインド・トランスフォーメーションです。危機をただ怖がるのではなく、「自社の仕組みを点検する機会」と捉える。必要なスキルセットを洗い出し、スキルチェンジやリスキリングにつなげる。現場の経験とデータを組み合わせる。これが、これからの人材育成・教育支援で求められる方向だと思っています。

SECTION 07

AI時代のリスク管理は、人間の判断を消すことではない

📌 ポイント
AIはニュース収集や在庫集計などを支援できますが、丸投げは禁物。顧客説明や仕様変更、価格転嫁のタイミングには経営判断が入ります。AI活用が進むほど人間の判断力と説明責任が問われます。

生成AIやAIエージェントが広がると、リスク管理も自動化できるのではないかと考えがちです。確かに、ニュース収集、価格推移の監視、在庫データの集計、仕入先リストの整理、契約書の確認など、AIが支援できる領域は広がっています。Agentic AIのように、自律的に情報を集め、タスクを進める仕組みも出てきています。

ただし、AIに丸投げしてはいけません。供給網リスクは、数字だけでは判断できない場面が多いからです。顧客にどこまで説明するか。品質をどこまで落とさずに仕様変更するか。価格転嫁をどのタイミングで行うか。社員の働き方をどう変えるか。ここには経営判断が入ります。

AIは判断材料を増やす道具です。ハルシネーションのリスクもあります。だからこそ、根拠を確認し、一次情報に戻り、人間が責任を持って決める必要があります。AI活用が進むほど、人間の判断力、説明責任、マインドセットが問われるのです。

CONCLUSION

さいごに

📌 ポイント
AGIやASIが現実味を帯びる時代に、AIだけでなく社会の変化、物流、エネルギー、供給網にも目を向ける必要があります。

本日の内容が、あなたの「シンギュラリティ時代への準備」に向けた、わずかながらでも気づきや次の一歩のヒントになれたなら幸いです。AGI(Artificial General Intelligence)やASI(Artificial Super Intelligence)が現実味を帯びる時代に、私たちはAIだけでなく、社会の変化、物流、エネルギー、供給網にも目を向ける必要があります。

「社員のDXマインドをどう高めるか?」、「実践的なITスキル教育が進まない」など、DX推進担当者の育成やIT教育研修でお悩みでしたら、ぜひ一度お聞かせください。初回無料の「DX推進人材教育プログラム」コンサルティングにご応募いただければ、あなたの組織の課題解決に必ずお役に立ちます。
www.certpro.jp/dxconsulting/

次回の記事も、どうぞお楽しみに!

▶ 無料で相談する DX人材教育プログラムを見る
FAQ

よくある質問

Q1:中東情勢は自社にどう関係しますか?
原油が揺れると燃料費だけでなく、化学原料・包装資材・物流費に影響し、さらに食品・日用品・医療用品・製造現場の部材へ広がります。爆発的に止まるというより、値上がり・納期遅延・入手困難という形でじわじわ影響が出ます。「うちの部署の話ではない」とは言えなくなってくる変化です。

Q2:サプライチェーンリスクとは何ですか?
原材料・部品・物流・外部委託先など、事業を支える供給網のどこかが止まることで、商品やサービスの提供に影響が出るリスクです。グローバル調達は便利でコストも下がる一方、一部地域の混乱が全体に波及します。DX推進では在庫や調達先の可視化、代替手段の設計、意思決定の早期化が重要です。

Q3:「白黒パッケージ化」はコスト削減だけの話ですか?
コスト削減にとどまらず、何を残し何を削るかを考える商品設計の問題です。白黒でも見栄えするデザイン、簡素でも信頼が伝わる表示、なぜ簡素化するのかを説明するコミュニケーションが求められます。デザイン案や説明文のたたき台を生成AIで高速に作り、人間が評価して整える実務領域でもあります。

Q4:備蓄は「持っていれば安心」ですか?
持っているだけでは不十分です。何を、どれだけ、どこに、どのタイミングで更新し、誰が管理するのかが問われます。これはデータ活用の問題であり、期限・在庫・使用量・代替品・調達先・価格変動を見える化しなければ、備蓄はただの倉庫在庫になってしまいます。

Q5:AIでリスク管理を自動化できますか?
ニュース収集や価格監視、在庫集計、仕入先整理、契約確認などAIが支援できる領域は広がっていますが、丸投げは禁物です。顧客への説明範囲、仕様変更の程度、価格転嫁のタイミング、働き方の変更には経営判断が入ります。ハルシネーションのリスクもあり、根拠を確認し一次情報に戻り、人間が責任を持って決める必要があります。

KEYWORDS

重要なキーワード解説

サプライチェーンリスク

📌 一行定義
供給網のどこかが止まり、提供に影響が出るリスク。

サプライチェーンリスクとは、原材料、部品、物流、外部委託先など、事業を支える供給網のどこかが止まることで、商品・サービスの提供に影響が出るリスクです。中東情勢のような地政学的リスクは、原油、化学原料、包装資材、輸送費などに波及します。DX推進では、在庫や調達先の可視化、代替手段の設計、意思決定の早期化が重要になります。

白黒パッケージ化

📌 一行定義
色数や装飾を減らす動き。実は商品設計の課題。

白黒パッケージ化は、インクや包装資材のコスト高騰、原料不足を背景に、商品パッケージの色数や装飾を減らす動きとして捉えられます。単なるコスト削減ではなく、顧客に何を伝えるか、どの情報を残すか、ブランド価値をどう守るかという設計課題です。生成AIを使った案出しと、人間による品質判断を組み合わせる実務領域でもあります。

リスキリングとマインド・トランスフォーメーション

📌 一行定義
学び直しと、変化を前提に業務を設計し直す変容。

リスキリングは、新しい技術や業務環境に対応するための学び直しです。ただ、今回のような供給網リスクでは、ツールの使い方だけでは足りません。変化を前提に業務を設計し直すマインド・トランスフォーメーションが必要です。AI、データ活用、備蓄管理、リモート体制を組み合わせ、自社で判断できるデジタル人材を育てることが重要です。

関連ハッシュタグ
#DX推進 #サプライチェーン #中東情勢 #エネルギー問題 #生成AI #AI活用 #リスキリング #デジタル人材 #リスク管理 #テレワーク

AUTHOR

著者紹介

近森満(ちかもり みつる)
株式会社サートプロ 代表取締役CEO / DXコンサルタント/IT人材育成/検定事業化

IT技術者の教育支援と人材育成を専門とする事業化コンサルタントとして、2006年に株式会社サートプロを創業し、IoT検定・+DX認定・アジャイル検定などの資格制度を創出。独自の技術者向け教育研修の開発に定評があり、実践的なスキル向上を支援。経済産業省DX推進ラボおよびIoT推進ラボのメンターとして自治体や中小企業のDX推進を支援。近年は超知性ASIスキル可視化にも取り組み、次世代技術の普及に注力している。

・IoT検定制度委員会 事務局長(IoT検定、+DX認定、超知性ASI検定)
・一般社団法人 IT職業能力支援機構 理事長(Android資格)
・電気・電子系技術者育成協議会 副理事長(E検定)
・組込みソフトウェア管理者技術者育成研究会 メンバー(組込み)
・ET教育フォーラム合同会社 代表(コンテンツ制作)
・経済産業省 地方版IoT推進ラボ ビジネス創出事業メンター(IoT支援)
・経済産業省 地域DX推進ラボ ビジネス創出事業メンター(DX支援)
・デジタル庁 デジタル推進委員(デジタル化支援)
・DX事業共同組合 設立理事(DX推進)
・一般社団法人日本サステナブルビジネス機構 幹事(SDGs認証)
・”一億総活躍社会を実現する”共生日本協議会 理事(DEI支援)
・アジャイル開発技術者検定試験コンソーシアム 事務局長(Agile検定)
・一般社団法人国際サイバーセキュリティ協会 事務局長(IACS認定)
近森満
X (Twitter) Facebook YouTube note
変化に強い組織づくり、いっしょに始めませんか?
供給網リスクやAI活用を含め、変化を前提に判断できるDX人材の育成を、初回無料のコンサルティングでご支援します。無理な営業は一切しません。情報収集だけでも歓迎です。
▶ 無料で相談する DXブログを読む

  • 月別

  • カテゴリー