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AIは掃除をしてくれない。でも、生活の中で必要な答えはくれる

2026年8月22日




ESSAY

AIは掃除をしてくれない。
でも、生活の中で必要な答えはくれる

大掃除の実体験から、AIが届く領域・届かない領域とDX推進のマインドセットを、近森満が考えます。
可燃ごみ20袋
GWの断捨離
ボンベ24本
AIの使いどころ
棚卸し
AI活用の入口
AIは掃除をしてくれない。でも、生活の中で必要な答えはくれる
📅 2026年5月12日
✍️ 近森 満(株式会社サートプロ CEO)

#AI活用
#マインドセット
#DX推進

SUMMARY
■ 記事概要
生成AIは、仕事の現場では文章作成、企画、要約、文字起こしまで支えてくれる存在になりました。しかし、ゴールデンウィークに家の片付けをしてみると、棚を開け、古い荷物を確認し、ゴミを分別する作業は、まだまだ人間が手を動かす領域だと実感します。これはSpotify配信をもとにした近森満の思考ログです。掃除、防災備蓄、カセットボンベの処分という生活の実体験から、AIが届く場所と届かない場所、そしてDX推進やデジタル人材育成に必要なマインドセットを考えていきます。

✅ この記事でわかること
・AIが届く領域と、まだ届かない領域の境目
・家庭の押し入れと企業の情報システムが似ている理由
・防災備蓄・カセットボンベの実体験が示すAIの使いどころ
・仕事ではAIを使うのに生活では使わない理由
・AI活用の本当の入口は「業務の棚卸し」にあること

こんにちは、IT・DX教育サービスの株式会社サートプロ 近森満です。当社では「DX推進人材教育プログラム」として初回無料のコンサルティングを提供しています。DX推進や人材育成のご相談をお待ちしています。

SECTION 01

AIは掃除をしてくれない。だからこそ見えてきたこと

📌 ポイント
AIは文章も資料も整えてくれるが、押し入れを開け古いものを判断し捨てる作業はしてくれない。AIが届く領域と届かない領域の境目を考えます。

生成AIが、めちゃくちゃ便利になっています。

文章を書いてくれる。要約してくれる。企画のたたき台を出してくれる。音声配信の文字起こしもしてくれる。私も仕事では、生成AIをかなり使っています。もう、使わない日のほうが少ないかもしれません。

ところが、生活の現場に戻ると、少し様子が変わります。

ゴールデンウィーク中、私はほとんど遠出をしませんでした。近所に出かけたり、日帰りで少し動いたりはしましたが、中心にあったのは家の掃除です。リビングを片付け、趣味のものを置く場所を確保し、古い荷物や思い出の品を整理し、妻と一緒にかなり本格的に断捨離をしました。

結果として、可燃ごみだけで20袋ほど出しました。

20袋です。資源ごみではありません。普通の可燃ごみです。自分でも「いや、どれだけため込んでいたんだ」と思いました。けれども、家の中に積み重なっていた段ボールや古い荷物を整理すると、空間が戻ってきます。生活する場所が広がる。棚の奥が見える。風が通る。これは、なかなか気持ちがいいものです。

そこで、ふと思ったのです。AIは、まだこの掃除をしてくれないな、と。

生成AIは私の文章を整えてくれます。資料の構成も考えてくれます。カセットボンベの捨て方も調べてくれます。でも、押し入れを開けて、古い詰め替え用の洗剤を取り出し、これは使うのか捨てるのかを判断し、袋に入れて、ゴミの日に出すところまではやってくれません。

今回のテーマは、ここにあります。AIが届く領域と、まだ届かない領域。この境目を、ゴールデンウィークの片付けという、非常に生活感のある体験から考えてみたいと思います。

SECTION 02

家の中には、過去の意思決定がそのまま残っている

📌 ポイント
家庭の押し入れも会社の情報システムも「過去の小さな意思決定」の山。片付けとは過去の意思決定を見直す作業です。

掃除をしていて、まず感じたのは、家の中には過去の意思決定が積み重なっているということです。

洗面所やお風呂場の棚を整理すると、シャンプー、洗剤、アルコール類、洗濯に使う香りづけのものなど、いろいろ出てきます。テレビCMで見て、良さそうだと思って買ったもの。ドラッグストアで新商品を見つけて、試してみようと思ったもの。詰め替え用を買ったものの、ボトルが古くなって使いにくくなり、そのまま残ってしまったもの。これ、よくありますよね。

詰め替え用の商品は、環境にもお財布にも優しい感じがします。ところが、元のボトルを何度も使っていると、だんだん汚れてきたり、底に少しだけ残ったり、詰め替えるタイミングを逃したりします。そうなると、もう新しいものを買おうか、という気持ちになります。そして、新しいものを買いに行った先で、また別の新商品に出会います。

すると、棚の奥には使い切っていない詰め替え用のパックが残り、手前には新しいボトルがある。さらに別の棚には、いつか使うだろうと思って置いた突っ張り棒や、百均で買った収納用品が眠っている。一つひとつは、悪い買い物ではなかったはずです。その時は必要だと思った。便利そうだと思った。生活を少し良くしようとした。しかし、それが何年も積み重なると、家の中には「過去の自分が下した小さな意思決定」が山のように残ります。

これは企業のDX推進にも似ています。昔導入したツール。使わなくなったシステム。誰かが作ったExcelファイル。担当者が異動して、意味が分からなくなった業務フロー。最初は必要だったはずなのに、見直さないまま奥にしまい込まれているものが、会社にもたくさんあります。

家庭の押し入れも、会社の情報システムも、意外と構造は似ています。片付けとは、過去の意思決定を見直す作業なのです。

AIは「これは何ですか」と聞けば答えてくれるかもしれません。けれども、「これは我が家にとって必要か」「この思い出は残すべきか」「この不便さを手放していいのか」という判断は、人間の文脈に深く関わります。ここは、まだAIが簡単には踏み込めない領域です。

SECTION 03

事例:防災備蓄は、しまっておくだけでは備えにならない

📌 ポイント
防災用品もスキル体系も、持っているだけでは備えにならない。定期的な棚卸しで「使える状態」に保つことが重要です。

今回の片付けで印象に残ったのが、防災用品です。

2011年の震災の時、多くの人が生命の危機を感じました。私もそうでした。あの体験は、忘れてはいけない記憶です。その後、防災袋や非常用の食料、簡易トイレ、水を飲めるようにするストロー、手袋、寒さをしのぐためのシートなど、いろいろ準備しました。さらに2020年からのコロナ禍でも、同じように生命の危機を感じました。アルコール、マスク、除菌シート、ハンドタオル、手袋。場合によってはレジャーシートやテントのようなものまで買った人もいると思います。

不安な時、人は備えます。それ自体は悪いことではありません。むしろ大事なことです。家族を守るため、いざという時に困らないために備蓄をする。これはとても自然な行動です。

ただし、問題はその後です。防災用品は、買って終わりではありません。しまって終わりでもありません。食品には賞味期限があります。衛生用品にも劣化があります。カセットボンベにも使用期限があります。道具は、持っているだけでは備えになりません。必要な時に使える状態で管理されていて、初めて備えになります。

これはデジタル人材育成にも重なります。研修講座・eラーニングを導入した。資格制度を作った。スキルセットを定義した。ここまでは多くの企業がやります。でも、その後に見直さないと、スキル体系も防災用品と同じように古くなります。

生成AIが急速に進化している時代に、5年前のカリキュラムをそのまま使い続けていると、内容はどこかで賞味期限を迎えます。もちろん、基礎は大事です。電気、ソフトウェア、ネットワーク、データ、セキュリティ。こうした基礎は簡単には古びません。しかし、AIエージェントやAgentic AI、AGI(Artificial General Intelligence)、ASI(Artificial Super Intelligence)の議論が進む中で、求められるマインドセットやスキルチェンジは変わっていきます。

だから、備蓄も教育も、定期的な棚卸しが必要です。何を持っているのか。何が使えるのか。何が古くなったのか。何を入れ替えるのか。これは生活でも企業でも、まったく同じです。

SECTION 04

カセットボンベ24本が教えてくれた、AIの現実的な使いどころ

📌 ポイント
AIは掃除はしてくれないが、迷った時の調べものには非常に役立つ。ただし安全情報は必ず公式で確認。丸投げしないことが大切です。

片付けをしていると、カセットコンロ用のカセットボンベが出てきました。最初は、まあ数本だろうと思っていました。ホームセンターなどでは3本セットで売っていることが多いですよね。ところが、あそこから出てきた、ここにもあった、あれも防災用品の中に入っていた、という感じで、最終的に24本ほど出てきました。8セット分くらいです。いや、そんなにあったのか、と。

しかも、置き場所がバラバラなのです。緊急時に使うためのものなのに、いろいろな場所にしまい込まれている。これでは、いざという時に持ち出せません。防災用品として考えるなら、まとめて管理しておく必要があります。

さらに問題は使用期限です。カセットボンベには、一般的に使用の目安があります。私が確認した範囲では、おおむね7年程度が目安とされています。家にあったものの中には、それを超えていそうなものもありました。もしかすると15年近く経っているものもあったかもしれません。こうなると、さすがに不安になります。

では、どうやって捨てればいいのか。中身が残っている場合はどうすればいいのか。私は練馬区に住んでいますので、練馬区での処分方法を調べる必要がありました。ここでAIに聞いたのです。すると、カセットボンベは基本的に使い切ってから出すこと、中身が残っている場合は自治体の清掃相談窓口などに確認する必要があること、自治体ごとにルールが違うため公式情報を確認すべきことを整理してくれました。

ここで、私はかなり実感しました。AIは掃除そのものはしてくれません。カセットボンベを棚から出してくれるわけでもありません。使用期限を見て、危なそうなものを別に分けてくれるわけでもありません。でも、迷った時の調べものには、非常に役に立ちます。

これは生活の中での生成AIの現実的な使い方です。「これ、どう処分すればいいのだろう」「この道具は何年くらい使えるのだろう」「自治体のルールではどうなっているのだろう」「公式サイトのどこを見ればいいのだろう」——こうした小さな疑問に、AIはすばやく道筋をつけてくれます。

⚠️ 注意
AIの答えをそのまま信じ切らないこと。自治体のルールや安全に関わる情報は、必ず公式情報で確認を。生成AIはハルシネーションを出す可能性があります。

ただし、ここで大事なのは、AIの答えをそのまま信じ切らないことです。自治体のルールや安全に関わる情報は、必ず公式情報で確認する必要があります。生成AIは便利ですが、ハルシネーション、つまりもっともらしい誤情報を出す可能性があります。AIを使うとは、AIに丸投げすることではありません。AIに整理してもらい、最後は自分で確認する。この使い方が大切です。

最終的にカセットボンベ、賞味期限切れ6セットは区の施設に持っていき、引き取ってもらいました。期限内の2セットは緊急避難スーツケースにしまいました。

SECTION 05

仕事ではAIを使うのに、生活ではなぜ使わないのか

📌 ポイント
AI活用の壁は技術だけではない。日常の行動にAIを使う余地を見つけられるかどうかが、一般大衆がAIの恩恵を受けるまでの距離です。

ゴールデンウィーク中、私は「仕事」ではAIを使っていました。文章の整理、情報収集、企画の検討。こうした場面では、もうAIをガンガン使います。一方で、「生活」の中ではどうかというと、意外と使っていませんでした。掃除をする。荷物を動かす。古いものを捨てる。家族と相談する。ゴミの日を確認する。こうした行動の中では、AIを使わずにそのまま手を動かしていました。

不思議ですよね。これだけAI、AIと言っているのに、プライベートな生活の中では、まだAIが自然に入り込んでいないのです。ここに、一般大衆がAIの恩恵を受けるまでの距離があるのだと思います。

私たちのように、仕事で生成AIを使っている人は、AIの便利さを実感しています。アーリーアダプターとして、生産性が上がることも分かっています。資料づくり、調査、文章化、企画の壁打ち。ビジネスの現場では、AIの価値が見えやすいのです。しかし、生活の中では、目的が曖昧です。AIを使おうと思う前に、手が動いてしまいます。洗剤を捨てる。棚を拭く。ゴミ袋を結ぶ。古い段ボールをたたむ。これらは、あまりにも日常的です。だから、AIに相談するという発想が生まれにくい。

これは企業の現場でも同じです。DX推進を掲げていても、現場では昔ながらのやり方が続いている。デジタル・トランスフォーメーションが必要だと分かっていても、目の前の仕事が忙しくて、変えるタイミングを失う。AIを導入したいと言いながら、どの業務で使うのかが曖昧なままになる。つまり、AI活用の壁は技術だけではありません。日常の行動に、AIを使う余地を見つけられるかどうか。ここが大きいのです。

SECTION 06

Society 5.0、超知性リテラシー、そして生活者としてのAI

📌 ポイント
超知性リテラシーとは、AIの得手不得手を理解し自分の判断力と組み合わせる力。技術と心の両方がそろって初めてDXは動き出します。

政府が掲げてきたSociety 5.0という考え方があります。サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させ、経済発展と社会課題の解決を両立する未来社会の構想です。その中には当然、AIも含まれます。

金融、物流、医療、行政、製造、教育などなど。私たちが直接見えない水面下では、すでにAIがかなり使われている領域もあると思います。おすすめ表示、与信、需要予測、異常検知、問い合わせ対応。気づかないうちに、AIの恩恵を受けている場面は増えています。しかし、生活者としての実感は、まだそこまで強くありません。みんながAIを当たり前に使っている状態には、まだ達していないように感じます。関心はある。話題にもなる。触ってみた人も増えている。でも、毎日の暮らしの中で自然に使いこなすところまでは、なかなか進んでいない。

ここで必要になるのが、超知性リテラシーです。超知性リテラシーとは、単にAIツールの操作方法を覚えることではありません。AIが得意なこと、苦手なこと、任せてよいこと、任せてはいけないことを理解し、自分の判断力と組み合わせる力です。

そして、これはマインドセットの問題でもあります。AIを怖がりすぎない。万能視もしない。便利な道具として使いながら、最後は人間が責任を持つ。こうしたマインドシフト、マインドチェンジ、もっと言えばマインド・トランスフォーメーションが必要です。

私がよく言う「デジタル3兄弟とマインド3姉妹」という考え方にも通じます。デジタルの技術だけを覚えても、現場は変わりません。AI、データ、クラウドのような技術要素と同時に、受け止める心、変化する姿勢、学び続ける態度が必要です。技術と心の両方がそろって、初めてDX推進は動き出します。

SECTION 07

事例:技術人事が見るべきAI活用の本当の入口

📌 ポイント
AI活用の入口はAIではなく、業務や生活の棚卸しにある。家庭の押し入れを開けるように、業務の押し入れを開けることが第一歩です。

今回の記事を、技術人事や人材育成に関わる方が読むなら、ぜひ考えてほしいことがあります。AI研修を導入する時、ついツールの使い方に目が向きます。プロンプトの書き方、資料作成の効率化、議事録の要約、コード生成。もちろん大事です。エンジニアにも、企画職にも、人事にも必要なスキルです。

でも、本当に重要なのは、日常業務や生活の中で「ここでAIを使えばいい」と気づける感度です。たとえば、エンジニア採用を担当している技術人事本部長であれば、候補者のスキルセットを整理する時にAIを使えるかもしれません。研修設計では、若手エンジニアのキャリアパスごとに必要なスキルチェンジを可視化できるかもしれません。リスキリング施策では、受講者のつまずきポイントをAIで分類し、研修講座・eラーニングの改善につなげられるかもしれません。

ただし、それはツールを入れれば自動で起こるわけではありません。現場の人が、自分の仕事を棚卸しする必要があります。家庭の押し入れを開けるように、業務の押し入れを開けるのです。どの作業に時間がかかっているのか。どこで判断に迷っているのか。どの情報が探しにくいのか。どの研修が古くなっているのか。どのスキル評価が今の時代に合っていないのか。そこを見ないままAIだけ導入しても、効果は限定的です。

AI活用の入口は、実はAIではなく、業務や生活の棚卸しにあります。これは、今回の大掃除で私が改めて感じたことです。

SECTION 08

AI時代に人間が磨くべきもの

📌 ポイント
問いを立てる力、現場を見る力、違和感に気づく力、過去の意思決定を見直す勇気。これらを含めたリスキリングが必要です。

AIが進化すると、人間の仕事がなくなるのではないか、という話がよく出ます。たしかに、変わる仕事はあります。なくなる作業もあるでしょう。文章の下書き、要約、調査の初期段階、定型的な問い合わせ対応などは、すでに変化が始まっています。しかし、今回の片付けをしながら思ったのは、人間がやるべきこともまだ山ほどあるということです。

何を残すのか。何を手放すのか。家族にとって何が大切なのか。防災用品をどこに置けば本当に使えるのか。古いカセットボンベをどう安全に処分するのか。これらは、単なる情報処理ではありません。価値判断です。責任ある判断です。

企業でも同じです。どの人材をどう育てるのか。どのスキルを未来に向けて伸ばすのか。ベテラン技術者の知見をどう次世代に引き継ぐのか。若手エンジニアの成長をどう支えるのか。AI時代に必要なキャリアパスをどう描くのか。ここには、人間の洞察が必要です。

生成AIは、壁打ち相手にはなれます。選択肢を出すこともできます。情報を整理することもできます。でも、最後に決めるのは人間です。だからこそ、AI時代に必要なのは、AIを使うスキルだけではありません。問いを立てる力。現場を見る力。違和感に気づく力。過去の意思決定を見直す勇気。学び直す姿勢。これらを含めたリスキリングが必要です。

CONCLUSION

まとめ・さいごに

📌 ポイント
AIは生活を丸ごと変える前に、小さな判断を支え始める。DXも同じで、一つの業務・研修・資料から変える小さな積み重ねが変革につながります。

今回のゴールデンウィークの片付けを通じて、私はAIの届かない領域を体験しました。棚を開ける。荷物を出す。分別する。捨てる。家族と相談する。これはAIにはできません。少なくとも、今の私たちの生活環境では、人間が手を動かすしかありません。一方で、AIが役立つ場面もありました。カセットボンベの使用期限を調べる。練馬区での処分方法を確認する。自治体の公式情報にたどり着く。こうした小さな判断支援には、生成AIがとても役に立ちます。

つまり、AIは生活をいきなり丸ごと変えるわけではありません。まずは、小さな疑問に答えるところから始まります。少し面倒な調べものを助けるところから始まります。判断材料を整理するところから始まります。DX推進も同じです。いきなり会社全体を変えようとすると大変です。まずは、現場の一つの業務、一つの研修、一つの評価、一つの資料作成から変えていく。その小さな変化が積み重なって、デジタル・トランスフォーメーションにつながります。

AI時代の変化は、派手な未来予測だけで語るものではありません。押し入れの奥から出てきたカセットボンベを前に、「これ、どう捨てるんだろう」とAIに聞く。そんな生活の小さな場面にこそ、一般の人がAIの恩恵を受ける入口があるのだと思います。

AIを使う生活とは、すべてを自動化する生活ではありません。人間が手を動かすべきところは、ちゃんと手を動かす。迷ったところではAIに聞く。出てきた答えは、公式情報や自分の判断で確認する。そして、少しずつ生活や仕事の質を上げていく。そのくらいの距離感が、今の私たちにはちょうどいいのかもしれません。

あなたの職場ではどうでしょうか。AIを導入する前に、まず業務の押し入れを開けていますか。古くなった研修、使われていないスキル表、形だけになった評価制度、誰も見直していないキャリアパスが、棚の奥に眠っていないでしょうか。そして、あなた自身の生活ではどうでしょうか。AIを特別なものとして構えるのではなく、まずは小さな疑問を聞いてみる。自治体のルール、研修の設計、資料の下書き、学び直しの計画。そこからでいいのです。

本日の内容が、あなたの「シンギュラリティ時代への準備」に向けた、わずかながらでも「気づき」や「次の一歩」のヒントになれたなら幸いです。10年先の超知性ASIやAGIが当たり前になる未来に向けて、私たち自身をアップデートし続けることが、今最も重要です。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

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FAQ

よくある質問

Q1:AIは生活の中でどこまで役立ちますか?
AIは掃除や荷物の分別など手を動かす作業はできませんが、「カセットボンベの捨て方」「自治体のルール」といった小さな疑問の調べものや判断材料の整理には非常に役立ちます。AIは生活を丸ごと変える前に、まず小さな判断を支えるところから始まります。

Q2:AIの答えはそのまま信じてよいですか?
いいえ。生成AIはハルシネーション(もっともらしい誤情報)を出す可能性があります。特に自治体のルールや安全に関わる情報は必ず公式情報で確認する必要があります。AIに整理してもらい、最後は自分で確認する。この使い方が大切です。

Q3:なぜ仕事ではAIを使うのに生活では使わないのですか?
ビジネスでは資料作成や調査などAIの価値が見えやすい一方、生活では目的が曖昧で、AIを使う前に手が動いてしまうためです。企業のDX推進も同様で、AI活用の壁は技術だけでなく「日常の行動にAIを使う余地を見つけられるか」にあります。

Q4:超知性リテラシーとは何ですか?
AGIやASIのような高度なAIが社会に入り込む時代に、AIを正しく理解し使いこなし、同時に過信しないための基礎力です。ツール操作だけでなく、AIの得意不得意、ハルシネーションのリスク、公式情報で確認する姿勢、人間が最後に責任を持つ判断力まで含みます。

Q5:企業のAI活用はどこから始めればよいですか?
AI活用の入口は、実はAIではなく業務や生活の棚卸しにあります。家庭の押し入れを開けるように業務の押し入れを開け、時間がかかる作業・判断に迷う箇所・古くなった研修を見直すことから。一つの業務・研修・資料作成という小さな変化の積み重ねがDXにつながります。

KEYWORDS

重要なキーワード解説

DX推進

📌 一行定義
業務・組織・人材・顧客体験を見直し価値の生み方を変える取り組み。

DX推進とは、単にITツールを導入することではありません。デジタル技術を活用し、業務、組織、人材、顧客体験を見直し、価値の生み出し方を変えていく取り組みです。今回の片付けの話で言えば、押し入れの中にある古いものを把握し、必要なものと不要なものを分け、使える状態に整えることに近いです。企業でも、過去の業務フローや古い研修制度を棚卸しし、生成AIやデータ活用を組み込める形に変えることが重要です。

超知性リテラシー

📌 一行定義
AIを正しく理解し使いこなし、同時に過信しないための基礎力。

超知性リテラシーとは、AGIやASIのような高度なAIが社会に入り込む時代に、AIを正しく理解し、使いこなし、同時に過信しないための基礎力です。ツールの操作だけでなく、AIの得意不得意、ハルシネーションのリスク、公式情報で確認する姿勢、人間が最後に責任を持つ判断力まで含みます。生活の中でAIにカセットボンベの捨て方を聞く時にも、企業でAIエージェントを導入する時にも、このリテラシーが必要になります。

リスキリング

📌 一行定義
時代や業務の変化に合わせて新しいスキルを学び直すこと。

リスキリングとは、時代や業務の変化に合わせて、新しいスキルを学び直すことです。生成AIの登場によって、必要なスキルセットは大きく変わりつつあります。文章作成や調査のような業務がAIで効率化される一方で、問いを立てる力、AIの出力を評価する力、現場の文脈を読み取る力がより重要になります。企業の人材育成・教育支援では、研修講座・eラーニングを定期的に見直し、現場で使える学びに更新することが欠かせません。

関連ハッシュタグ
#DX推進 #生成AI #AI活用 #デジタル人材 #リスキリング #超知性リテラシー #マインドセット #人材育成 #AgenticAI #DX企画書のネタ帳

AUTHOR

著者紹介

近森満(ちかもり みつる)
株式会社サートプロ 代表取締役CEO / DXコンサルタント/IT人材育成/検定事業化

IT技術者の教育支援と人材育成を専門とする事業化コンサルタントとして、2006年に株式会社サートプロを創業し、IoT検定・+DX認定・アジャイル検定などの資格制度を創出。独自の技術者向け教育研修の開発に定評があり、実践的なスキル向上を支援。経済産業省DX推進ラボおよびIoT推進ラボのメンターとして自治体や中小企業のDX推進を支援。近年は超知性ASIスキル可視化にも取り組み、次世代技術の普及に注力している。

■所属・役職
・IoT検定制度委員会 事務局長(IoT検定、+DX認定、超知性ASI検定)
・一般社団法人 IT職業能力支援機構 理事長(Android資格)
・電気・電子系技術者育成協議会 副理事長(E検定)
・組込みソフトウェア管理者技術者育成研究会 メンバー(組込み)
・ET教育フォーラム合同会社 代表(コンテンツ制作)
・経済産業省 地方版IoT推進ラボ ビジネス創出事業メンター(IoT支援)
・経済産業省 地域DX推進ラボ ビジネス創出事業メンター(DX支援)
・デジタル庁 デジタル推進委員(デジタル化支援)
・DX事業共同組合 設立理事(DX推進)
・一般社団法人日本サステナブルビジネス機構 幹事(SDGs認証)
・“一億総活躍社会を実現する”共生日本協議会 理事(DEI支援)
・アジャイル開発技術者検定試験コンソーシアム 事務局長(Agile検定)
・一般社団法人国際サイバーセキュリティ協会 事務局長(IACS認定)
近森満
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