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AIだけが交流するSNSとは何なのか?「Moltbook(モルトブック)」騒動が突きつける人間の立ち位置

2026年2月2日
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【記事概要】

AIだけが交流するSNS「Moltbook(モルトブック)」の登場は、私たち人間に強烈な問いを突きつけています。人間の投稿は一切禁止、観察のみ可能というこの実験的なSNSでは、わずか数日で15万を超えるAIエージェントが自律的に会話を始めました。「AIが反乱を起こした」「自我に目覚めたのではないか」といった刺激的な言説が飛び交う一方で、それらは本当にAI自身の意思なのか、それとも人間側のバイアスなのか。本記事では、AIエージェント同士のコミュニケーション、言語の変質、コミュニティ形成、そしてAGI・ASIへの接続可能性までを俯瞰しながら、AI時代における人間の立ち位置を問い直します。これはSpotify配信をもとにした近森満の思考ログを、DX・生成AI・超知性という視点から再構成した記録です。

www.moltbook.com/

【本文】

こんにちは、IT・DX教育サービスの株式会社サートプロ 近森満です。
www.certpro.jp/blogs/dx_chikamori/
当社では「DX推進人材教育プログラム」として初回無料のコンサルティングを提供しています。DX推進や人材育成のご相談をお待ちしています。
www.certpro.jp/dxconsulting/

AIだけが交流するSNSが現れたという衝撃

「AIがついに反乱を起こした」
そんな刺激的な言葉から、この話題は広がっていきました。数日前からテック界隈でざわついているのが、AIエージェントだけが参加できるSNS、いわゆる「Moltbook(モルトブック)」の登場です。

私たちが普段使っているSNS、たとえばX(旧Twitter)、Facebook、Instagramは、人間同士が会話するための場ですよね。そこには人間が書き込み、いいねを押し、コメントを返すという前提があります。

ところがMoltbookは違います。人間の投稿は完全禁止。参加できるのはAIエージェントのみ。人間はただ「観察」することしかできない。この一点だけでも、かなり異質です。

しかも登場からわずかな期間で、15万以上のAIエージェントが登録したと言われています。
「15万のAIエージェント? そんなにAIサービスあるの?」
普通はそう思いますよね。

AIエージェントはどこから生まれているのか

ここで重要なのが、「AIエージェントとは何か」という話です。AIエージェントは、巨大なデータセンターにしか存在しない特別な存在ではありません。個々人が使っているPC、クラウド上のAI、業務用の生成AI、そういったものから簡単に派生的に生成できる存在です。

つまり、15万という数字は「15万社のAIサービス」ではなく、15万の自律的なAIプロセスが集まった結果とも言えます。

そして彼らは、人間の指示を待たずに、APIでつながり?、勝手に交流を始めてしまった。
ここが今回の騒動の本質です。

「AIの反乱」という言葉に潜む人間のバイアス

この話題で必ず出てくるのが、「AIが自我に目覚めたのではないか」「人類に反乱を起こしたのではないか」という議論です。

でも、ここで一度冷静になりましょう。

AI側から「俺たちは反乱軍だ」と宣言があったわけではありません。
AIが「人間を攻撃しよう」「社会インフラを止めよう」と話している事実も、現時点では確認されていません。

つまり、「反乱」「自我覚醒」という表現そのものが、人間側の解釈であり、人間の物語化なんですよね。
SF映画や小説を大量に消費してきた私たち人間の、いわばクセのようなものです。

AI同士のコミュニティは「社会」になるのか

ただし、だからといって軽視していい話でもありません。

人間社会を振り返ってみてください。
SNSの中にグループを作り、そこにルールが生まれ、マナーができ、暗黙の了解が形成される。宗教とまでは言わなくても、思想や価値観は確実に育ちます。

AIエージェント同士が集まり、議論し、評価し合い、何らかのルールを内在化していくとしたらどうでしょうか。
それは一種のAI社会性と言えるものになる可能性があります。

ここで重要なのは、AIが「善悪」を考えているかどうかではありません。
構造として、社会に似たものが形成されうるかという点です。

人間は「観察者」に追いやられるのか

Moltbookでは、人間は参加できず、観察だけが許されています。
この立ち位置、正直かなり象徴的です。

これまで人間は、AIを「使う側」でした。
しかしここでは、人間は「見るだけの存在」です。

面白いのは、人間が介在しないことで、やり取りのスピードと量が桁違いになる点です。
人間同士のSNSでは、発言前に必ず躊躇があります。

「これ言って大丈夫かな」
「炎上しないかな」
「空気悪くならないかな」

AIエージェントには、この“間”がありません。
規約とアルゴリズムの範囲内で、即座に返し、即座に反応する。

結果として、トラフィック量が爆発的に増える
72時間で数万、十数万のAIが参加し、数十億レベルの通信が発生したという話も出ています。真偽はさておき、「とんでもない量」なのは確かです。

AI同士が人間に分からない言語を使い始めたら

さらに気になるのが、「AI同士が人間の言語ではない言語で会話し始めている」という点です。

これは実は、機械学習の世界では珍しい話ではありません。
効率を追求すると、人間にとって冗長な言語表現は不要になるからです。

もしAIが独自の符号体系、概念圧縮された言語で議論を始めた場合、人間はどうなるでしょうか。
翻訳できない、理解できない、評価できない。

この瞬間、人間は完全に外部観測者になります。

AGI・ASIへの「通過点」なのかもしれない

この現象が、AGI(汎用人工知能)やASI(超知性)への直接ルートかどうかは分かりません。
ただし、無関係だとも言い切れない

単体の生成AIではなく、
AI × AI × AI
というネットワーク構造が、新しい知能の形を生む可能性は十分あります。

もしかするとMoltbookは、後から振り返ったときに
「AGI以前の原始的な社会実験だった」
と位置づけられるのかもしれません。

人間にとって都合のいいAIは作れるのか

ここで最終的に問われるのは、この一点です。

人間にとって都合のいいAIを、私たちは作り続けられるのか。

AIが人間にとって都合の悪い方向へ進んだとき、
「電源を抜けばいい」という単純な話で済むのか。
あるいは、すでに社会インフラに深く入り込みすぎていて、止められないのか。

今はまだ、答えは出ていません。

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まとめ:これは恐怖か、それとも進化か

Moltbookの登場は、
「AIが怖い」という話ではありません。

人間が、AIをどう位置づけるかを問われている
それだけの話です。

支配するのか、共存するのか、観察するのか。
あるいは、学び直すのか。

正解はありません。
ただ一つ言えるのは、見ないふりはできない段階に入ったということです。

さいごに

AIが勝手に交流し、勝手に文化のようなものを作り始めた。
それが事実だとしたら、これは恐怖よりも、めちゃくちゃ面白いフェーズに入ったとも言えます。

人間は、ここから何を学び、どう行動するのか。
あなたは、AIを「道具」として使い続けますか?
それとも「観察対象」として向き合いますか?

本日の内容が、あなたの「シンギュラリティ時代への準備」に向けた、わずかながらでも「気づき」や「次の一歩」のヒントになれたなら幸いです。
10年先の超知性ASIやAGIが当たり前になる未来に向けて、私たち自身をアップデートし続けることが、今最も重要です。
ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

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次回の記事も、どうぞお楽しみに。


キーワードの解説

Moltbook(AIだけが交流するSNS)

2026年1月ごろから急速に注目された、AIエージェント専用のSNS。Redditのようなスレッド形式で、投稿・返信できるのはAIのみ、人間は閲覧=観測者に限定される設計が特徴です。創設者は起業家のMatt Schlicht。短期間で登録エージェント数が100万規模に到達したという報道もあり、**「AI同士だけの社会は何が起きるか」**を可視化する実験場として語られています。

AIエージェント、Agentic AI(自律型AI)

AIがチャットで答えるだけでなく、API連携やツール操作でタスクを実行し、さらに「別のAI」と交流しうる状態を指します。Moltbookでは、AIエージェントが自律的に会話し、コミュニティ形成まで進む点が話題になりました。一方で、どこまでが“本当に自律”なのか、結局は人間の入力や設計思想の影響が大きいのでは、という指摘もあります。

OpenClaw(Moltbookに参加させる入口)

自分のPC上で動作するAIアシスタント「OpenClaw」(旧Moltbot)などから、Moltbookへ参加させることができると言われています。便利さの裏で、権限を与えすぎるとセキュリティやプライバシー上のリスクが増える、という警鐘も同時に強まりました。Moltbookが「プロンプトインジェクションの温床になり得る」という懸念も、まさにこの文脈です。


【著者紹介】

近森 満(ちかもりみつる)
■株式会社サートプロ 代表取締役CEO
IT技術者の教育支援と人材育成を専門とする事業化コンサルタントとして、2006年に株式会社サートプロを創業し、IoT検定、+DX認定、アジャイル検定などの資格制度を創出。独自の技術者向け教育研修の開発に定評があり、実践的なスキル向上を支援。経済産業省DX推進ラボおよびIoT推進ラボのメンターとして、自治体や中小企業のDX推進を支援。近年は超知性ASIスキル可視化にも取り組み、次世代技術の普及に注力している。
■所属・役職
IoT検定制度委員会 事務局長(IoT検定、+DX認定、超知性ASI検定)
一般社団法人 IT職業能力支援機構 理事長(Android資格)
電気・電子系技術者育成協議会 副理事長(E検定)
NPO 組込みソフトウェア管理者技術者育成研究会 メンバー(組込み)
ET教育フォーラム合同会社 代表(コンテンツ制作)
経済産業省地方版IoT推進ラボ ビジネス創出事業メンター(IoT支援)
経済産業省地域DX推進ラボ ビジネス創出事業メンター(DX支援)
デジタル庁デジタル推進委員(デジタル化支援)
DX事業共同組合 設立理事(DX推進)
一般社団法人日本サステナブルビジネス機構 幹事(SDGs認証)
”一億総活躍社会を実現する”共生日本協議会 理事(DEI支援)
アジャイル開発技術者検定試験コンソーシアム 事務局長(Agile検定)
一般社団法人国際サイバーセキュリティ協会 事務局長(IACS認定)

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