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AIブームの終焉と言う前に、問い直したいこと。それは本当に「終わった」のか?

2026年1月16日
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「AIブームは終焉した」…その言葉、ほんとに飲み込んでいいの?という問いから始まる回です。近森満は、生成AIやAIエージェントが“話題”としては落ち着いて見えても、実態はサービスの中にどんどん埋め込まれ、生活インフラ化が進んでいると捉えます。一方で、ビジネス側は“勝手に便利になる”のを待つだけではダメで、導入するのは社長か現場のあなた自身。だからこそ「AIの恩恵を受けた体験」が重要で、体験がない人はAGI/ASIが来ても動けない…と喝を入れる。AIで作業を1/10にして余白を生み、その余白で挑戦を増やす——これはSpotify配信をもとにした近森満の思考ログとして、DX推進とマインドチェンジを促すメッセージです。最後に「終わったと言うなら“終わり”を見せてくれ。次の問いを出そう」と、議論の矛先を未来へ向けます。

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【本文】

こんにちは、IT・DX教育サービスの株式会社サートプロ 近森満です。
www.certpro.jp/blogs/dx_chikamori/
当社では「DX推進人材教育プログラム」として初回無料のコンサルティングを提供しています。DX推進や人材育成のご相談をお待ちしています。
www.certpro.jp/dxconsulting/

AIブームは本当に終わったのか?という違和感

「AIブームは終焉した」
ここ最近、こんな言葉をニュースや記事、業界の集まりで耳にする機会が増えました。生成AIが一通り出揃い、目新しさがなくなったから終わり。次はAIエージェントだ、いやもうAIはインフラだ…そんな論調です。

でもね、正直に言うと、私はこの「終焉」という言葉にずっと違和感を持っています。
終わったって、何が?どこが?本当に?

毎日ポッドキャストでAIやDXの話をしていると、よく聞かれます。「近森さん、これってマネタイズしてるんですか?」と。
答えはシンプルで、ほぼしていません。日本のSpotifyは基本的に広告収益も限定的ですし、これはお金儲けのためのメディアじゃない。私にとっては名刺代わりの日記なんです。

毎日300人くらいの方が聴いてくれている。10分、15分、多い日は20分。
これ、冷静に考えると結構すごい話です。毎日300人を前に喋っているようなものですからね。講演会なら数か月前から準備して、1時間話す。それとは全く違う文脈で、リアルタイムの思考をそのまま出している。

だからこそ見えてくるのが、「ブームが終わった」と言われる世界と、現場で起きている現実のズレなんです。

AIはすでに“話題”ではなく“前提”になっている

今年のCES(アメリカの巨大テック展示会)を見ても、ほぼすべてのプロダクトにAIが載っています。
掃除ロボットが階段を上るのもAI。電力制御も、半導体設計も、製造ラインも、全部AIが関係している。

つまり何が起きているかというと、AIは前に出てこなくなったんです。
昔は「AI搭載!」と書いてあれば、それだけで話題になった。でも今は違う。AIがあるのが当たり前で、ない方が不自然。

これ、スマートフォンと同じです。
私たちはスマホの中身を全部理解して使っているわけじゃない。アプリもOSも誰かが作ったものを使っている。でも、それでいい。便利だから。

AIも同じ道を辿っています。
一般の人にとっては「AIを使いこなす」必要なんて本当はない。勝手に裏側で動いて、生活や仕事を良くしてくれればそれでいい
だから「AIブームが終わった」という言葉が出てくるのも、ある意味では自然なんです。

でも、ビジネスの現場では話が違う

ここが一番大事なポイントです。
社会インフラとしてのAIと、ビジネスで使うAIは別物なんです。

Microsoft WordやExcelにAIが載る。GoogleのGmailやDocsに生成AIが組み込まれる。
これは「使わせてもらう側」の話。便利になってラッキー、で終わる。

でも、あなたの会社の業務にAIを入れるのは誰ですか?
社長ですか?DX推進担当ですか?それとも「誰かがやるだろう」ですか?

ここを放置すると、確実に差がつきます。
AIを使う会社と、使わない会社。
AIを前提に仕事を設計する組織と、「今まで通り」を続ける組織。

しかも今や、AIを使わない働き方は、若い世代から見て“ありえない”んです。
「なんでうちの会社、こんなに非効率なんですか?」
こう言われたとき、あなたは何と答えますか?

AIを採用しない最大の理由は「体験不足」

ここで多くの人が勘違いしていることがあります。
「AIはまだ精度が低い」「100%じゃないから使えない」
これ、実は本質じゃありません。

本当の理由はシンプルです。
AIの恩恵を“体験”していないから

富士山の朝焼けを写真でしか見てない人に生の素晴らしさ、あの感動は分からない。
初めてコーラを飲んだとき、「なんだこの薬臭い飲み物は」と思った人も、いつの間にかハンバーガーにはコーラだよね、になる。

AIも同じです。
一度でも「これ、すげえ楽じゃん」「もう戻れない」と感じた人は、自然と次を考え始める。
逆に、その体験がない人は、AGIだろうがASIだろうが、たぶん動きません。

だからって私は、「AIを全部理解する必要がある」とは言いません。
まずは一か所でいいから、AIに仕事を任せてみてほしいんです。

作業を1/10にすると、世界の見え方が変わる

例えば、ある作業に10時間かかっていたとします。
それをAIで1時間にできたら、何が起きるか。

9時間の余白が生まれます。
その余白で、あなたは何をしますか?

・新しい企画を考える
・別の業務を改善する
・学習する
・人と話す

ここで重要なのは、AIはゴールではなく、余白を作る”道具”だということです。
余白がなければ、人は挑戦できません。常にテンパっている状態では、新しい発想なんて出てこない。

私自身も、最先端のエンジニアではありません。全部を仕組み化できるわけでもない。
それでも、自分の仕事を少しでも楽にするために、情報を集め、試し、失敗し、また試す。それを繰り返しています。

マウントを取りたいからじゃない。
自分の仕事と人生を楽にしたいからです。

AGI・ASIは“使う側の準備”がすべてを決める

AGI(汎用人工知能)やASI(超知性)が登場したとき、世界はどう変わるのか。
正直、分かりません。未来はまだ起きていないから。

でも一つだけ確かなことがあります。
準備していない人は、何も変わらない

AIを使って余白を作る経験をしていない人は、
「すごいらしいね」で終わります。

一方で、AIを使って仕事を変えてきた人は、
「じゃあ次は何に使える?」と自然に動きます。

これはスキルの問題ではなく、マインドセットの問題です。

「終わった」と言うなら、次の問いを出そう

AIブームが終わったと言うのは自由です。
DXはもう終わったと言うのも勝手です。

でも、終わったなら終わりの形を見せてほしい
そして、その先に何が来るのか、次の問いを出してほしい。

DXだって、まだ全然終わっていません。
ビジネスでデジタルに触ったこともない人は山ほどいる。
進んでいる人と、そうでない人の差は広がる一方です。

だから私は言い続けます。
AIは終わっていない。
使い方の再定義が始まっただけだと。

まとめ:AI時代に必要なのは「理解」ではなく「体験」

これからの10年、AGIやASIがどう進化するかは分かりません。
宇宙に行く時代が来るかもしれないし、来ないかもしれない。

でも、どんな未来でも共通して必要なのは、
自分で体験し、判断し、動く力です。

AIを怖がる必要はありません。
全部分かる必要もありません。

まずは一歩。
あなたの仕事の中で、AIに任せられることは何ですか?
そこから、すべてが始まります。

さいごに

本日の内容が、あなたの「シンギュラリティ時代への準備」に向けた、わずかながらでも「気づき」や「次の一歩」のヒントになれたなら幸いです。
10年先の超知性ASIやAGIが当たり前になる未来に向けて、私たち自身をアップデートし続けることが、今最も重要です。
ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

「社員のDXマインドをどう高めるか?」
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そんなお悩みがあれば、初回無料の「DX推進人材教育プログラム」コンサルティングをご活用ください。
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次回の記事も、どうぞお楽しみに!


重要なキーワード解説

AIブームの終焉

「AIブームの終焉」とは、生成AIが話題性やバズの中心から外れた状態を指す言葉として使われがちだが、実態は“衰退”ではなく“定着”である。近森満の視点では、AIはもはや特別な技術ではなく、スマートフォンやクラウドと同じく生活・業務インフラに組み込まれ始めた段階にある。話題にならなくなったのは、裏側に溶け込み始めた証拠であり、本質的にはDXの次のフェーズへ移行したと捉えるべきだ。ブームの有無に惑わされず、「自分の仕事にどう効いているか」という体験軸でAIを評価することが重要になる。

AGI(Artificial General Intelligence)

AGIとは、人間と同等、あるいはそれ以上の汎用的な知的能力を持つ人工知能を指す概念である。特定タスクに特化した従来のAIとは異なり、状況判断・学習・応用を横断的に行える点が特徴とされる。近森満は、AGIの登場そのものよりも「そこに至るまでにAIを使いこなした体験があるかどうか」が分岐点になると強調する。AGIが現れても、日常業務でAIを使った経験がなければ行動は変わらない。AGIは未来の技術だが、準備は今の生成AI活用から始まっている。

余白とマインドチェンジ

DXやAI活用の本質は効率化そのものではなく、「余白」を生み出すことにある。作業時間を1/10にできれば、その分だけ新しい挑戦、学習、対話に時間を使える。この余白が人のマインドチェンジを引き起こし、次の行動を生む。近森満は、AIはゴールではなく“余白を作る道具”だと語る。忙殺された状態では変革は起きない。AIを使って余裕を取り戻し、自分や組織の次の一手を考える。この循環こそがDX推進の実態である。


【著者紹介】

近森 満(ちかもりみつる)
■株式会社サートプロ 代表取締役CEO
IT技術者の教育支援と人材育成を専門とする事業化コンサルタントとして、2006年に株式会社サートプロを創業し、IoT検定、+DX認定、アジャイル検定などの資格制度を創出。独自の技術者向け教育研修の開発に定評があり、実践的なスキル向上を支援。経済産業省DX推進ラボおよびIoT推進ラボのメンターとして、自治体や中小企業のDX推進を支援。近年は超知性ASIスキル可視化にも取り組み、次世代技術の普及に注力している。
■所属・役職
IoT検定制度委員会 事務局長(IoT検定、+DX認定、超知性ASI検定)
一般社団法人 IT職業能力支援機構 理事長(Android資格)
電気・電子系技術者育成協議会 副理事長(E検定)
NPO 組込みソフトウェア管理者技術者育成研究会 メンバー(組込み)
ET教育フォーラム合同会社 代表(コンテンツ制作)
経済産業省地方版IoT推進ラボ ビジネス創出事業メンター(IoT支援)
経済産業省地域DX推進ラボ ビジネス創出事業メンター(DX支援)
デジタル庁デジタル推進委員(デジタル化支援)
DX事業共同組合 設立理事(DX推進)
一般社団法人日本サステナブルビジネス機構 幹事(SDGs認証)
”一億総活躍社会を実現する”共生日本協議会 理事(DEI支援)
アジャイル開発技術者検定試験コンソーシアム 事務局長(Agile検定)
一般社団法人国際サイバーセキュリティ協会 事務局長(IACS認定)

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