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2025年を振り返り、2026年への飛躍を考える。

2025年12月26日
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🎄メリークリスマス🎄

年の瀬を迎え、2025年を総括する時期が来ました。この一年は、私にとって多様な挑戦と発見の連続でした。検定制度の設計、企業や自治体へのDX支援、研修事業、そして音声配信と文章化を通じた発信活動。どれもが断片ではなく、一本の線としてつながり始めた一年だったと感じています。

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1)2025年の総括:変化の中心で見えたもの

(1) 現場で見えた課題は「技術」ではなかった

2025年も多くの企業や支援機関と関わる中で、あらためて痛感したのは、DXが失敗する理由の多くは技術不足ではないという事実です。

戦略はある。しかし戦術がない。
ツールはある。しかし使い切る設計がない。

結果として、DXは「業務効率化の小改善」で止まり、価値創出に至らない。この構図を何度も目にしました。ヒエラルキーが機能せず、現場の練度設計が伴わない組織では、どれほど優れたデジタルツールも武器倉庫に眠ったままになります。

(2) 検定と教育が持つ意味の再確認

2025年は、スキルを可視化することの意味を、現場で何度も確かめた年でもありました。
人は「成長している実感」がなければ続きません。
検定や認定は単なる評価ではなく、次の一歩へ進むための道標です。

教育、検定、認定、運用、改善。これらを分断せず、一体として設計することが、人と組織の成長を支える。その原点を、あらためて確認しました。


2)AIはインターネット革命の延長線

私は2025年を通じて、AIを「突然現れた物体」や「魔法の玉手箱」として語ることを意図的に避けてきました。

どちらかというと人間の深層心理から生まれたモンスター

AIは、蒸気機関や電力のような物理法則の転換ではありません。インターネットによるサイバーフィジカルシステムによって生まれた、データの集積、計算資源の集中、クラウドという分散基盤、その25年以上の積み重ねが臨界点を越え、姿を変えた結果が、現在のAIです。

この視点に立てば、AIが社会に浸透するスピードの理由も見えてきます。
AIは知的活動の「上流」に入り込み、検索、翻訳、創作、意思決定支援を再編成し始めている。これは革命の第二幕ではなく、インターネット革命が成熟し、次の形へ移行している過程だと私は捉えています。


3)人間とAIの関係は「入力と出力」から「委譲と監督」へ

2025年に明確になった変化の一つは、人間とAIの役割分担の再定義です。
仕事がなくなるとかの話ではなく、業務や作業の見直しレベルです。
これまでは、どのような指示を出すか、どのような出力を得るかが議論の中心でした。しかし、今後の本質はそこではありません。

繰り返し発生する業務手順を外に出す。
判断と責任は人間が持つ。

この「委譲と監督」の設計ができるかどうかが、AI活用の成否を分けます。最終判断までAIに任せ始めた瞬間、組織は思考停止に向かいます。手放すべきは創造性ではなく、再現可能な作業手順です。


4)生成AI各社の思想と思惑

Anthropicが提示した方向性は、この一年で最も示唆に富むものでした。
単にAIとツールを接続するだけでは、現場は動きません。
重要なのは、そのツールをどう使って成果を出すのかという業務手順そのものをAIに渡せるかです。

各社の世界観は以下の通りです。

(1)Anthropicが示した「接続+熟練手順」という現実解

MCPによる接続と、Agent Skillsによる手順のパッケージ化。
特に「段階的開示」という考え方は、教育設計や検定設計とも深く共鳴します。
すべてを一度に教えない。必要になったときに、必要な分だけ渡す。
人が育つ原理と、AIが機能する原理は、驚くほど似ています。

(2) Googleの視点

Googleは、AIをインターネットやモバイルを超える次の巨大な変革として語る傾向があります。検索体験の再定義や、Geminiを軸とした統合は、その象徴です。
ADKやMCP対応など、エージェント化とツール接続は急速に進んでおり、実装力の高さは際立っています。一方で、AIを「インターネットの成熟の延長」と見るより、次なる独立した章としてみています。

(3) OpenAIの視点

OpenAIは、AIを人類史的な技術シフト、AGIへの道として描きます。
インターネットとの連続性よりも、質的な飛躍を強調する姿勢が明確です。
Custom GPTsやOperatorなど、繰り返し作業の委譲を可能にする仕組みは充実していますが、哲学的には「延長線上」というより「新しい段階」への移行を強く打ち出しています。

(4) xAIの視点

xAIは、AIを真理探求や宇宙理解の加速装置として捉えています。
インターネット革命の文脈で語られることは少なく、新しいフロンティアとしての位置づけが中心です。
ツール統合は進んでいますが、業務手順を構造化して委譲するという発想は、現時点では前面に出ていません。


6)DXのその先ではなく「ビヨンドDX」へ

私は2025年後半から、意図的に「DXのその先」という言い方をやめ、「ビヨンドDX」という言葉を使うようになりました。
DXは本来、3年、5年、場合によっては10年がかりで取り組む長期ロードマップを持つ営みです。
しかし企業の単年度会計の性格上、予算化によって分断されやすい。

結果として、
今年はこのツール
来年は別のツール
という形で、毎年デジタル課題がリセットされてしまう。

しかし、デジタルは「入れれば終わり」ではありません。
一般ユーザ企業にとってのイノベーションの第一歩は、DX以前のデジタイゼーションから始まります。
今やDXという言葉は形骸化し、まだデジタイゼーションにも踏み出せていない企業が数多く存在します。

その最初の一歩は、専門家やプロフェッショナルの後押しなしには踏み出せません。
この専門家を顕在化させ、日本全国どこでも支援が届く体制を作り続けること。
それこそが、私たちの役割です。
なぜなら、人生100年時代とはいえ、人は必ず卒業していく存在だからです。


7)2025年、私が最も重視したテーマ:マインドトランスフォーメーション

2025年、私が一貫して押し続けたテーマはマインドトランスフォーメーションでした。

  • マインドシフト

  • マインドチェンジ

  • そして、マインドトランスフォーメーション

この流れは、デジタルトランスフォーメーションと切り離して語れません。
新しいスキルが続かない理由は、能力不足ではなく心の準備不足です。
意識が変わらなければ、行動は変わらない。
行動が変わらなければ、デジタルも根づかない。

DXとMXは、常にセットで設計されるべきものです。


8)2026年の展望:飛躍のための三つの起動

(1) ビヨンドDXを支える実行設計の提示

効率化を超え、価値創出へ進むための実行設計を、テンプレートとして社会に渡します。
●DXとMXを推進

(2) スキル可視化の進化

小さく学び、小さな証明を積み上げる仕組みをさらに洗練させ、学びが続く設計を広げます。
●マイクロラーニングとマイクロクレデンシャル

(3) 委譲と監督の標準化

AIエージェントによる業務手順を外に出し、人が判断に集中できる社会的な型を作ります。
●AGIとAIエージェント


9)さいごに

2025年は、変化を語る年ではなく、変化の中で手を動かし続けた年でした。
2026年は、その試行錯誤を「型」として社会に実装する年にします。

AIもDXも、そしてビヨンドDXも、中心にあるのは人間です。
委譲すべきものを委譲し、守るべき責任を守る。
その先にこそ、次の価値創出があります。

来年も、皆さんと一緒に考え、動き続けていきます。

本年は大変お世話になりました。
良いお年をお迎えください。

株式会社サートプロ
代表取締役CEO 近森満
社員一同

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