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地域企業のDXはどう始める?延岡セミナー報告

2025年11月28日
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【記事概要】

本記事では、延岡地域雇用促進協議会で実施した「はじめての業務スマート化セミナー」における講演内容を総括しています。地域企業が抱える共通課題である人手不足・属人化・業務の複雑化を踏まえ、DXを“特別な取り組み”ではなく“日々の業務改善の延長線上にある実践”として捉える重要性をお伝えしました。

セミナーでは、観光・医療・福祉に共通する紙・Excel・FAX中心の構造的課題を可視化し、まずはアナログ業務の棚卸しと小さな改善から着手する具体的なステップを紹介しました。また、老舗旅館「陣屋」や加賀市の先進事例を通じて、現場視点のデジタル活用が生産性・働き方・経営に直結することを示しました。後半では、ノーコードによる業務アプリ開発が地域企業の“最初の一歩”として非常に有効である点を解説し、参加者の皆さまに「できるところから始めるDX」の実践を呼びかけました。地域の未来をつくるのは、現場の一人ひとりの小さな行動です。

 

【著者情報】

こんにちは、IT・DX教育サービスを提供する株式会社サートプロの近森満です。
www.certpro.jp/blogs/dx_chikamori/

当社では、DX推進人材教育プログラムとして初回無料のオンラインコンサルティングを提供しています。
DX推進や人材育成のご相談をお待ちしています。
www.certpro.jp/dxconsulting/

 

 

【セミナー概要】

はじめての業務スマート化セミナー
「DX推進の基本と成功の鍵 ~現場発のデジタル変革事例から学ぶ~」講演レポート

日時:2025 年11 月26 日(水)10:30~11:50(80 分)
場所:延岡地域雇用促進協議会(中小企業センター)
対象:地域企業の経営層・業務改善担当者・自治体関係者など
(特に観光、医療、福祉関係者)
目的: 地域企業における業務効率化・デジタル活用の第一歩として、 具体的な事例とツール体験を通じて“自社でもできるスマート化”を促進する。

 

(1)イントロダクション:なぜ今「業務スマート化」なのか

冒頭では、地域企業が直面している構造的課題として
気候変動・人口減少・少子高齢化・技術進化 という“外部要因”を解説しました(PDF6ページ 延岡地域雇用促進協議会_はじめての業務スマート化セミナー20…)。

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これらはもはや企業の努力だけでは解決できない“外圧”として作用しており、
特に地方企業では 人手不足・後継者不足・属人化・業務の複雑化 が深刻です(12ページ)。

その上で、「デジタルを選べる時代は終わり、使わざるを得ない時代に入った」と強調しました(13ページ)。
これは技術の押し付けではなく、社会構造上の必然として訪れる変化であると位置づけました。

 

 

(2)DXの本質理解:デジタル3兄弟とマインド3姉妹

DXを正しく理解してもらうため、PDF14ページの図を用いて
Digitization → Digitalization → Digital Transformation
という3段階の構造を説明しました。

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さらに、DXが定着するためには技術だけでなく
視点・価値観・意思決定の変化=「マインドトランスフォーメーション」
が不可欠であることを解説しました(PDF13・14ページ)。

この DX × MX(マインド変革)の無限ループ が、地域企業の成長サイクルになるというのが本講演の重要なメッセージです(PDF27ページ)。

 

 

(3)地域企業が抱える3つの共通課題

PDF24ページの図に基づき、観光・医療・福祉に共通する課題を整理しました。

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1)人手不足(後継者不足)
2)業務の属人化
3)どこから着手するか分からない

特に「属人化」は最も大きな障壁であり、
“見えている人が1人いるだけで組織は大きく変わる”(PDF23ページ)
というスライドを用い、最初のDX人材を育てる重要性を強調しました。

 

 

(4)観光・医療・福祉の実態とDX阻害要因

PDF29〜32ページを用いて、各分野の課題を「業務プロセス」「人材」「地域特性」「経営」の4分類で整理しました。

●観光(旅館・観光施設)

・予約情報が多チャネル化

・手書きチェックイン

・外国語対応の不足

・集客データの分散(PDF29ページ)

●医療

・問診票が紙のまま

・医療連携がFAX中心

・ITスキル差の大きさ(PDF30ページ)

●福祉

・記録業務が手書き・二重入力

・慢性的な人手不足

・法制度による業務の複雑性(PDF31ページ)

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共通する壁は「紙・Excel・FAX」中心の業務構造であり、
これが情報伝達の遅延・ミス・属人化を引き起こしている点を強調しました(PDF32ページ)。

 

 

(5)現場改善の実践ステップ

PDF36ページの4段階モデルを使い、
今日からできる“現場起点のスマート化”を示しました。

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1. 可視化(Visualize)
2. デジタル化(Digitalize)
3. 自動化(Automate)
4. DX(Transform)

特に、最初に取り組むべきは
アナログ業務の棚卸しと小さな改善(PDF24ページ)
であり、いきなりシステム導入に走らないことを強調しました。

 

 

(6)成功事例:現場発DXの実像

講演では、PDF38〜46ページの2事例を紹介しました。

●老舗旅館「陣屋」

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・3年で黒字化

・週4日営業で利益2倍

・離職率30%→3%へ改善

・SaaSを活用した 陣屋コネクト の構築(PDF41ページ)

現場のアナログ業務を徹底的に可視化するとともに、
「料理長の勘」や「受付の暗黙知」をデジタルに落とし込み、
旅館全体の最適化に成功した点を紹介しました。

 

●加賀市の地域DX

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IoT推進ラボ、乗合タクシー、ドローン活用など、
地域を丸ごとDXする取り組みを紹介しました(PDF43〜46ページ)。

行政・民間・教育が連携すると、
地方都市でも未来型のサービスが実装できることを示す好例として共有しました。

 

 

(7)成功する企業の共通点

PDF58ページを基に、以下の4つの要因を解説しました。

①ビジョンの明確化(なぜDXをやるのか)

②スモールスタート(小さく試し、早く学ぶ)

③現場主導(現場の痛みから改善を始める)

④アジャイル推進(計画よりも試行錯誤)

「技術で成功するのではなく、文化で成功する」というメッセージで締めました。

 

 

(8)ノーコードによる“始めやすいDX”

講演で最後に触れたのが、PDF61〜63ページの
ノーコードツールを活用した業務アプリ開発です。

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●活用ツール

・kintone

・AppSheet

・Power Apps(PDF63ページ)

 

●制作事例

・顧客情報一元化アプリ

・在庫管理アプリ

・作業進捗アプリ

・見積・請求管理アプリ(PDF63ページ)

「現場の人が自分でアプリを作れる」ことこそ、
地域企業が最初に取り組むべき“DXの第一歩”として紹介しました。

 

 

 

【講演で触れなかった後半(生成AI・人材育成)の扱い】

PDF64ページ以降に掲載されている
生成AIの最新動向、Deep Research比較、AI活用人材育成モデルなどについては、
「資料として後で読んでいただきたい」と案内し、解説は省略しました。
(講演時間が80分であったため)

 

 

【地域のDX推進・業務スマート化へのエール】

延岡地域の皆さまが抱える課題は、全国の地域企業に共通するものです。
しかし、その課題こそが 変革の起点 です。

DXとは“特別なプロジェクト”ではなく、
紙を減らし、Excelを整理し、情報を共有するところから始まる
日々の業務改善の積み重ね
です。

そしてDXを成功へ導く最大の資源は、
最新技術でもAIでもなく、
「見えている一人の存在」 です。

今日の学びを“知識”で終わらせず、
どうか明日から 1%の改善 を始めてください。
その1%が365日続けば、組織は38倍成長します(PDF96ページ)。

地域の未来は、地域の皆さま自身が変えていくものです。
私はその歩みに、これからも全力で伴走します。

「あしたも、デジタルで社会が変わる。」(PDF98ページ)
ともに延岡のスマート化を進めていきましょう。

 

本記事が皆さまの気づきにつながれば幸いです。
IT・DX教育サービスについてお悩みがある方は、ぜひ初回無料のオンラインコンサルティングをご利用ください。必ずお役に立ちます。
www.certpro.jp/dxconsulting/

生成AI導入を検討させている方は、こちらもご覧ください。
セキュリティから活用方法まで、サポートさせていただきます。
certpro-generationaiservice.sfsite.me/

 

【著者紹介】

近森 満(ちかもりみつる)
■株式会社サートプロ 代表取締役CEO
IT技術者の教育支援と人材育成を専門とする事業化コンサルタントとして、2006年に株式会社サートプロを創業し、IoT検定、+DX認定、アジャイル検定などの資格制度を創出。独自の技術者向け教育研修の開発に定評があり、実践的なスキル向上を支援。経済産業省DX推進ラボおよびIoT推進ラボのメンターとして、自治体や中小企業のDX推進を支援。近年は超知性ASIスキル可視化にも取り組み、次世代技術の普及に注力している。
■所属・役職
IoT検定制度委員会 事務局長(IoT検定、+DX認定、超知性ASI検定)
一般社団法人 IT職業能力支援機構 理事長(Android資格)
電気・電子系技術者育成協議会 副理事長(E検定)
NPO 組込みソフトウェア管理者技術者育成研究会 メンバー(組込み)
ET教育フォーラム合同会社 代表(コンテンツ制作)
経済産業省地方版IoT推進ラボ ビジネス創出事業メンター(IoT支援)
経済産業省地域DX推進ラボ ビジネス創出事業メンター(DX支援)
デジタル庁デジタル推進委員(デジタル化支援)
DX事業共同組合 設立理事(DX推進)
一般社団法人日本サステナブルビジネス機構 幹事(SDGs認証)
”一億総活躍社会を実現する”共生日本協議会 理事(DEI支援)
アジャイル開発技術者検定試験コンソーシアム 事務局長(Agile検定)
一般社団法人国際サイバーセキュリティ協会 事務局長(IACS認定)

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