
【記事概要】
生成AIとDXの関係性に迫る近森満のセミナー「生成AIが企業を変革」。技術革新の波にどう乗るべきか?AI活用の壁は心理バリア。活用事例やAGI/ASIまで具体的に網羅。「使わないこと」が最大のリスク──行動を促す熱いメッセージも。ぜひ、最後までご一読ください。

【本文】
こんにちは、IT・DX教育サービスの株式会社サートプロ 近森満です。
www.certpro.jp/blogs/dx_chikamori/
当社では「DX推進人材教育プログラム」として初回無料のコンサルティングを提供しています。DX推進や人材育成のご相談をお待ちしています。
www.certpro.jp/dxconsulting/
生成AIブームの「今」を正しく捉える
AIを取り巻く状況が、わずか数年で劇的に変わったことに気づいていますか?
2022年11月のChatGPT登場から、たった数ヶ月で日本にもブームが到来しました。YouTubeやNetflixを超えるスピード感(登場から100万登録のスピード)。いまや、生成AIは「特別なもの」ではなく、日常に浸透しつつある「新たな社会インフラ」なのです。

さらにOpenAIのGPT-5は、テキストだけでなく画像・音声・動画・カメラをも統合したマルチモーダル機能を搭載。もうこれは“人間超え”の一歩手前。AGI(汎用人工知能)、さらにはASI(超人工知能)の足音が聞こえ始めているとも言われています。
重要なのは、AIの進化そのものではなく、その進化にどう対応するか。つまり、私たちのマインドセット=思考のOSをアップデートできるかどうかが問われているのです。
そのキーワードがマインドトランスフォーメーション=MXです。
DXの本質とは?その前に“MX”を
「DXってIT化でしょ?」と思った方、ちょっと待ってください。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)は、単なるIT導入ではなく、変化への適応と創造的な価値創出の仕組みです。
紙をデジタルにする「デジタイゼーション」、
業務プロセスを変える「デジタライゼーション」、
そして企業文化そのものを変える「DX」へ。

でも本当に必要なのは、MX(マインド・トランスフォーメーション)かもしれません。
なぜなら、ツールや技術の前に、「変わろう」という意志がなければ、どんなに便利な仕組みも、現場には根づかないからです。
「デジタルが使える人」ではなく、「変化に乗れる人」がこれからは価値を生む時代。
事例: MXが進まないとDXは止まる
ある地方企業では、補助金を活用してAI導入プロジェクトを開始。
しかし、現場では「AIなんて自分たちに関係ない」「ミスが怖い」といった声が根強く、運用は停滞。
結局、プロジェクトの成果は限定的。
原因は技術ではなく、“人の心の壁”=心理的バリアでした。
「使わない」ことが最大のリスク

生成AIの活用に関して、多くの企業が抱える悩みの正体は“スキル不足”ではありません。
「知らない」「怖い」「会社が禁止してる」──それ、すべて思い込みです。
最大のリスクは、「使わないこと」。
これは、私がセミナーで最も強く訴えたポイントの一つです。
活用しない理由を並べる前に、まず「触ってみる」「試してみる」こと。
これが行動の第一歩であり、変革のスタートラインになります。
生成AIの活用シーンと具体的効果
では、実際に生成AIはどんな業務で活用できるのか?答えは「ほぼすべて」です。
たとえば:
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営業:訪問前に顧客HPをAIに要約させる
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人事:スキルマップ作成や職務経歴書の分析
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経理:契約書チェックGPTでリスク可視化
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技術:コード生成やエラーチェック自動化
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企画:アイデア出し、構成案作成
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公的申請:事業再構築補助金のドラフト作成
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などなど…
ここに共通するのは、「1→9」をAIが担い、「0→1」と「9→10」は人間が担う、という構図です。

事例: ワンソースマルチユース戦略
会議の音声データを文字起こし→議事録→社内共有→ナレッジ化→ブログ記事→動画原稿へ。
このように、1つの素材から複数のアウトプットを生成AIが量産できます。
「8時間の作業が1時間に」は、もう夢物語ではなく現実。
人間の役割は「魂を込めること」
AIは合理的で、速く、正確です。
でも、「魂」は入っていません。
企画を磨く、提案を通す、責任を負う──これは人間にしかできない役割です。
そしてこれからは、「AIの成果物をどう活かすか?」が、ビジネススキルの本質になるでしょう。
だからこそ、企業が育成すべきは、“ツールを使える人”ではなく、“ツールと共創できる人”なのです。
DX活用を阻む「壁」とその超え方
セミナー参加者からも多くの共感を得たのが、「生成AIを使えない壁って、実は技術じゃないよね」という話。
その壁の正体は:
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心理的バリア(失敗が怖い)
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社内ルール(使っていいか分からない)
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上司の無理解(新しいことを嫌う)
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情報不足(そもそも何ができるか知らない)
これを乗り越える鍵は「チーム学習」と「小さな成功体験の共有」。
小さな事例でも「できた!」が現場の風土を変えるきっかけになります。
まとめ:使う、試す、変わる。これがDXだ
生成AIという最新技術に触れることで、現場は劇的に変わる可能性を秘めています。
でもそれは、「技術」の力ではなく、「人」のマインドが動いたときにだけ起こること。
変革は「準備が整ってから」では遅い。
「まずやる」から始まるのが、DX=変化の本質です。

さいごに
本日の内容が、あなたの「シンギュラリティ時代への準備」に向けた、わずかながらでも「気づき」や「次の一歩」のヒントになれたなら幸いです。
10年先の超知性ASIやAGIが当たり前になる未来に向けて、私たち自身をアップデートし続けることが、今最も重要です。
ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。
「社員のDXマインドをどう高めるか?」、「実践的なITスキル教育が進まない」など、DX推進担当者の育成やIT教育研修でお悩みでしたら、ぜひ一度お聞かせください。
初回無料の「DX推進人材教育プログラム」コンサルティングにご応募いただければ、あなたの組織の課題解決に必ずお役に立ちます。
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次回の記事も、どうぞお楽しみに!
スキルチェックリスト
今日からあなたもDX推進にむけ行動をチェックしてみましょう!
□ 生成AIを実際に触って試してみた
□ 業務のどこで生成AIが使えるか洗い出した
□ チームでAI導入の障壁(心理的バリア)を共有した
□ 小さな成功体験を社内でシェアした
□ AIの成果物に対して「人間の判断」を加えるフローを設計した
キーワードの解説
生成AI(Generative AI)
生成AIとは、テキスト・画像・音声・動画などのデータを自動生成するAI技術のことです。OpenAIのChatGPTをはじめ、GoogleのGeminiやxAIのGrokなど、急速に進化するこの技術は、従来のルールベースAIを超えた“創造的な支援”を可能にしています。文章の要約、アイデア出し、コード生成など多岐にわたる業務で活用されており、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の加速装置とも言える存在です。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)
DXとは、企業がデジタル技術を活用して業務プロセス、製品、サービス、組織文化を根本から変革し、新しい価値を創出する取り組みを指します。ただのIT導入ではなく、顧客体験の向上やビジネスモデルの刷新まで含む“構造的な変革”です。日本では経産省が「2025年の崖」としてDXの必要性を訴えており、全業種に求められる課題です。
マインド・トランスフォーメーション(MX)
DXが進まない本質的な原因のひとつが、社員の意識の壁です。MX(Mind Transformation)とは、デジタル技術を導入する前に必要な「意識改革」のこと。新しいテクノロジーを受け入れる柔軟性、失敗を恐れずチャレンジする姿勢、学び続ける態度こそが、DXの実行力を支える“内的OSの更新”にあたります。
【著者紹介】
近森 満(ちかもりみつる)
■株式会社サートプロ 代表取締役CEO
IT技術者の教育支援と人材育成を専門とする事業化コンサルタントとして、2006年に株式会社サートプロを創業し、IoT検定、+DX認定、アジャイル検定などの資格制度を創出。独自の技術者向け教育研修の開発に定評があり、実践的なスキル向上を支援。経済産業省DX推進ラボおよびIoT推進ラボのメンターとして、自治体や中小企業のDX推進を支援。近年は超知性ASIスキル可視化にも取り組み、次世代技術の普及に注力している。
■所属・役職
・IoT検定制度委員会 事務局長(IoT検定、+DX認定、超知性ASI検定)
・一般社団法人 IT職業能力支援機構 理事長(Android資格)
・電気・電子系技術者育成協議会 副理事長(E検定)
・NPO 組込みソフトウェア管理者技術者育成研究会 メンバー(組込み)
・ET教育フォーラム合同会社 代表(コンテンツ制作)
・経済産業省地方版IoT推進ラボ ビジネス創出事業メンター(IoT支援)
・経済産業省地域DX推進ラボ ビジネス創出事業メンター(DX支援)
・デジタル庁デジタル推進委員(デジタル化支援)
・DX事業共同組合 設立理事(DX推進)
・一般社団法人日本サステナブルビジネス機構 幹事(SDGs認証)
・”一億総活躍社会を実現する”共生日本協議会 理事(DEI支援)
・アジャイル開発技術者検定試験コンソーシアム 事務局長(Agile検定)
・一般社団法人国際サイバーセキュリティ協会 事務局長(IACS認定)
