
【記事概要】
本記事では、2025年10月から開始される新たな認定制度「ASPICクラウドサービス検定 スタンダード」について、近森満が解説します。クラウドの基礎知識から最新動向まで網羅したこの検定は、総務省のデジタル人材育成ガイドブックに準拠し、合格者にはブロックチェーン証明書が発行される本格的な内容です。オンライン受験に対応し、自宅や職場から60分間・50問の四択形式で受験可能。クラウドのスキルを可視化することで、キャリアアップや職場での評価にもつながります。試験はスタンダード→エキスパート→プロフェッショナルの三段階構成で、継続的なスキルアップにも対応。さらに今後は「超知性ASIリテラシー試験」や「組込みC言語プログラミング検定」もリリース予定で、生成AI時代に必要とされる「超知性リテラシー」獲得の第一歩ともなる取り組みです。自治体や教育機関にも推奨されるこの検定は、すべてのデジタル人材にとって意義深いものとなるでしょう。

【本文】
クラウドスキルの可視化でキャリアに革命を。ASPICクラウドサービス検定がスタート!
こんにちは、IT・DX教育サービスの株式会社サートプロ 近森満です。
www.certpro.jp/blogs/dx_chikamori/
当社では「DX推進人材教育プログラム」として初回無料のコンサルティングを提供しています。DX推進や人材育成のご相談をお待ちしています。
www.certpro.jp/dxconsulting/
クラウド資格が変えるキャリアの形
いま、キャリア形成の在り方が大きく変わりつつあります。
その変化の中心にあるのが「スキルの証明」です。
皆さんは、自分のクラウドスキルを第三者に「見える化」できていますか?
クラウドは企業活動に欠かせない存在でありながら、専門性が高く、属人的な理解にとどまっているケースも少なくありません。そこで登場したのが、2025年10月に本格始動する「ASPICクラウドサービス検定」、一般の受験開始は11月(予定)です。
これは、クラウド人材育成の“地図”となる検定制度。民間主導の枠を超え、総務省の「デジタル人材育成ガイドブック」に準拠し、合格者にはブロックチェーンによるデジタル証明書が発行されるという、先進的な仕組みになっています。
ASPICとは?クラウドの業界標準を担う団体
この検定を主導するのは「一般社団法人 日本クラウド産業協会(ASPIC)」。
1999年から活動している老舗団体で、クラウドやSaaS、ASPといったソフトウェアのサービス化を推進してきました。
政府とも密接に連携し、ガバメントクラウドなどの制度設計にも関与しており、850社以上の企業が参加する巨大ネットワークを形成しています。
事例: ASPICアワードの取組み
同協会は、毎年「クラウドアワード」というイベントを実施しており、クラウドを活用した先進的なサービスを表彰しています。これがきっかけで地方自治体や教育機関との連携も進み、検定を活用した人材育成の好事例が次々と生まれていくことになります。
クラウド検定の3つの特長
今回始まるASPICクラウドサービス検定には、次のような特長があります。
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クラウド初学者から上級者まで対応する三段階構成
スタンダード/エキスパート/プロフェッショナルの3レベルが用意されており、継続的なスキルアップが可能です。 -
完全オンライン受験
自宅や職場から、パソコン1台で気軽に受験可能。遠方や多忙な社会人にも最適。 -
実務に即した出題内容
クラウドの基礎、セキュリティ、法制度、活用事例、最新動向までをカバー。単なる暗記ではなく「現場で役立つ知識」が問われます。
事例: 自治体職員のリスキリングにも活用可能
ガバメントクラウドの導入が進む自治体では、現場職員のクラウド理解が急務です。この検定は、職員のスキル可視化と育成の指標としても有効で、公的機関のDX推進にも直結する資格制度と言えるでしょう。
【試験概要】スタンダード試験
● 試験名 :ASPICクラウドサービス検定(スタンダード)
● 開始日 :2025年10月 全国一斉スタート
● 試験形式 :オンライン受験(自宅・職場から受験可)/試験時間60分/4肢50問
● 出題範囲 :クラウドの概要・基礎・セキュリティ・活用・法規制・最新動向
● 対象者 :クラウド初心者、社員、自治体職員、学生など
● 受験料 :13,200円(税込)
● 合格認定 :ブロックチェーン技術を用いた公式認定証を発行
● 試験レベル:スタンダードレベル
※プレスリリースから抜粋

なぜ今、クラウド検定なのか?
時代の潮流を捉えるなら、クラウドスキルはすべての業種・職種で「必須スキル」になりつつあるといえます。
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AIを活用するにも、裏にはクラウドインフラがある。
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テレワークを導入するにも、セキュアなクラウド環境が不可欠。
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中小企業の生産性向上も、クラウドERPやSaaSが鍵を握る。
もはや、クラウドを理解せずに「DX推進」は語れないのです。
だからこそ、このタイミングで体系立てて学び、スキルを証明する仕組みが必要だったのです。
学びの可視化=マイクロクレデンシャル
今後、スキル証明の世界では「マイクロクレデンシャル」という概念が当たり前になります。
これは「特定のスキルや知識を小単位で証明する」仕組みで、学びの成果を履歴として積み上げていくスタイルです。今回のクラウド検定も、マイクロクレデンシャルに完全対応しています。
事例: ブロックチェーン証明書の活用
検定合格者には、ブロックチェーンで真正性が担保されたデジタル証明書が発行されます。これにより、経歴詐称の防止や国際的なスキル証明としても活用が可能。転職や社内評価、教育機関との連携でも注目されています。
キャリア支援とスキルアップの循環
このクラウド検定は、以下のような人に特におすすめです。
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社内評価を高めたい中堅SEや管理職
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クラウドをこれから導入する中小企業の情シス担当者
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就職・転職を控えた学生・若手エンジニア
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自治体・官公庁など公共機関の職員
合格者は「キャリアの武器」として使えるだけでなく、上位レベルへの継続受験で自己研鑽のモチベーションにもなります。
まとめ:クラウドリテラシーはすべての人の教養になる
クラウド技術は「ITの専門領域」ではありません。これからの時代を生きるすべてのビジネスパーソン、行政職員、教育関係者にとっての「共通言語」となるものです。
そして、それを証明できる仕組みが今まで存在していなかったことが、DX推進の障壁にもなっていました。
今回スタートするASPICクラウドサービス検定は、まさにそのギャップを埋める存在。誰もが、どこでも、クラウドスキルを学び直し、「できること」を証明するチャンスが手に入るのです。
さいごに
本記事が、あなたの「クラウドスキル可視化」の第一歩になれたなら嬉しく思います。
超知性AI(AGI・ASI)が当たり前になる時代、自分自身のスキルや知識を「見える化」し、「アップデートし続ける力」こそが、最大の武器となります。
あなた自身のキャリアを守るために、クラウドリテラシーを学び、証明してみませんか?
「社員のDXマインドをどう高めるか?」、「実践的なITスキル教育が進まない」など、DX推進担当者の育成やIT教育研修でお悩みでしたら、ぜひ一度お聞かせください。
初回無料の「DX推進人材教育プログラム」コンサルティングにご応募いただければ、あなたの組織の課題解決に必ずお役に立ちます。
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次回の記事も、どうぞお楽しみに!
キーワードの解説
クラウドスキル
クラウドスキルとは、インターネットを介して提供されるコンピュータリソース(例:AWS、Azure、Google Cloudなど)を設計・運用・活用するための能力を指します。基礎的なサービスの理解から、セキュリティ設計、運用管理、クラウドネイティブ開発、コスト最適化まで多岐にわたり、DX推進の中核となるスキルです。クラウドスキルは今やIT職に限らず、ビジネス職や公務員にも求められる“現代の教養”といえるでしょう。
マイクロクレデンシャル
マイクロクレデンシャルとは、小さな学習単位やスキルの取得を公式に証明するための仕組みで、資格の「細分化」や「即時性」を実現します。特定のテーマに絞った学習を短期間で修了し、その成果をデジタル証明として発行できるため、変化の速い業界や副業・兼業型キャリアに適応した新しいリスキリングモデルとして注目されています。ブロックチェーンなどと組み合わせることで、信頼性の高いスキル証明が可能になります。
ASPICクラウドサービス検定
ASPICクラウドサービス検定は、一般社団法人日本クラウド産業協会(ASPIC)が主催するクラウドスキル証明制度です。2025年10月に「スタンダードレベル」から開始され、将来的には「エキスパート」「プロフェッショナル」へと拡張されます。試験内容は、基礎技術から法制度・最新動向まで広範に及び、合格者にはブロックチェーンで発行されるデジタル証明書が付与されます。教育機関や自治体の職員育成にも活用が期待されています。
【著者紹介】
近森 満(ちかもりみつる)
■株式会社サートプロ 代表取締役CEO
IT技術者の教育支援と人材育成を専門とする事業化コンサルタントとして、2006年に株式会社サートプロを創業し、IoT検定、+DX認定、アジャイル検定などの資格制度を創出。独自の技術者向け教育研修の開発に定評があり、実践的なスキル向上を支援。経済産業省DX推進ラボおよびIoT推進ラボのメンターとして、自治体や中小企業のDX推進を支援。近年は超知性ASIスキル可視化にも取り組み、次世代技術の普及に注力している。
■所属・役職
・IoT検定制度委員会 事務局長(IoT検定、+DX認定、超知性ASI検定)
・一般社団法人 IT職業能力支援機構 理事長(Android資格)
・電気・電子系技術者育成協議会 副理事長(E検定)
・NPO 組込みソフトウェア管理者技術者育成研究会 メンバー(組込み)
・ET教育フォーラム合同会社 代表(コンテンツ制作)
・経済産業省地方版IoT推進ラボ ビジネス創出事業メンター(IoT支援)
・経済産業省地域DX推進ラボ ビジネス創出事業メンター(DX支援)
・デジタル庁デジタル推進委員(デジタル化支援)
・DX事業共同組合 設立理事(DX推進)
・一般社団法人日本サステナブルビジネス機構 幹事(SDGs認証)
・”一億総活躍社会を実現する”共生日本協議会 理事(DEI支援)
・アジャイル開発技術者検定試験コンソーシアム 事務局長(Agile検定)
・一般社団法人国際サイバーセキュリティ協会 事務局長(IACS認定)
