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ChatGPTを使いこなす人・使われる人「GPT-5」発表で現場は大荒れ・大慌て【大人の勉強会】

2025年8月9日
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【記事概要】

2025年8月8日未明、日本時間でついに「GPT-5」がリリースされ、生成AI活用の新たな時代が幕を開けた。近森満氏は、プロ版ユーザーとして最速で体験し、動作速度や精度の向上、生成文字数上限の緩和などの変化を解説。AGI(汎用人工知能)への期待や現実的な距離感にも触れながら、「ChatGPTを使いこなす人」と「使われる人」の違いを具体例で提示する。特に、主体的にAIを活用し新たな視点やアイデアを得る人は仕事の質が向上し、逆に指示待ちや受動的な利用では成長が鈍化すると警鐘。海外でのタイムブロッキングやミーティングマジック等の先進活用法、カスタムGPTや自動化連携、ロールプレイによる思考訓練など、多彩な実践事例を交えた。さらに、AIを社会インフラとして位置づけ、大人世代にも「決めつけ反対」を合言葉に柔軟なマインドチェンジを促し、スキルセットやキャリアパスの進化を後押しする内容となっている。この講話は、生成AI時代におけるマインド・トランスフォーメーションの必要性を強く訴えるメッセージでもある。

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【本文】

こんにちは、IT・DX教育サービスの株式会社サートプロ 近森満です。
www.certpro.jp/blogs/dx_chikamori/
当社では「DX推進人材教育プログラム」として初回無料のコンサルティングを提供しています。DX推進や人材育成のご相談をお待ちしています。
www.certpro.jp/dxconsulting/

GPT-5の衝撃と生成AIの進化

2025年8月8日、日本は世界でもいち早く夜明けとともに新モデル「GPT-5」に触れる機会を得ました。従来のGPT-4oやo3シリーズと比較して、速度と精度が大きく向上し、生成文字数の上限も緩和。プロ版ユーザーとして私は真っ先に体験し、その変化を肌で感じました。AGI(汎用人工知能)への期待も高まりましたが、現実的には専門家が指摘するように、完全なAGI到達にはまだ2〜3年かかると見込まれています。

使いこなす人と使われる人の決定的な差

AI活用の現場では、「主体的に使いこなす人」と「受動的に使われる人」で成果に大きな差が生まれます。前者はAIからの出力を疑い、検証しながらも新たな視点やアイデアを得て活用します。一方、指示待ちや義務感で使うだけでは、創造性も生産性も伸びません。

事例: 主体的活用による業務改善

ある企業のエンジニアチームでは、定例会議のアジェンダ作成をChatGPTに任せ、その提案をもとに議題を肉付けすることで会議時間を30%短縮。受動的利用では得られなかった付加価値を実現しました。

海外発の先進的活用手法

海外では、AI活用法にキャッチーな名前が付けられています。

  • タイムブロッキング:
    時間管理をAIに委ねる

  • ミーティングマジック:
    会議の質を劇的に高める

  • タスクスライサー:
    大きな業務を細分化し効率化

  • ラーニングアクセラレーション:
    学習速度を加速

  • デシジョンAI:
    意思決定を支援

こうした手法は単なる翻訳でなく、日本の現場に合わせて応用することが重要です。

カスタムGPTと自動化連携の可能性

myGPT(GPTs)のように、自分専用のAIを設計できる時代です。業務別フォルダ整理やAPI連携による自動化など、日々のタスクに直結する改善が可能になりました。検索エンジンの代替として、結果を自分仕様に整形して提示する機能は特に有効です。

事例: 営業部門のカスタムGPT活用

営業部門では、見込み客の業界ニュースや競合分析を自動でまとめるGPTを構築。情報収集の時間を大幅に削減し、提案資料作成に集中できる環境を実現しました。

ロールプレイとマインド・トランスフォーメーション

AIとのロールプレイは、想定外の質問や反論に対する耐性を鍛えます。これにより、自らの思考を言語化しやすくなり、議論力が向上します。重要なのは、技術だけでなく「使いこなそう」というマインドチェンジを組織全体で行うことです。

決めつけ反対 — 柔軟な思考が未来を開く

生成AIはもはや社会インフラ。若い世代は自然に使いこなしています。大人世代こそ「決めつけ反対」の姿勢を持ち、道具の活用法を柔軟に更新し続ける必要があります。使うか使わないかではなく、どう使うかが勝負です。

事例: 人材育成への応用

ある製造業の研修で、生成AIを活用して業務改善案を提案するワークショップを実施。参加者は自部署の課題を分析し、AIの出力をもとに改善策を練り上げました。結果、現場の意識改革と実際のコスト削減が同時に達成されました。

まとめ:AI活用は自己成長の加速装置

GPT-5登場は、単なる技術更新ではなく、働き方と学び方の変革を迫る出来事です。主体的にAIを使いこなすことは、自身のスキルセットやキャリアパスを進化させる近道です。

さいごに

いかがでしたでしょうか?
少しでも皆さまの気づきになれば幸いです。DX推進担当者の育成やIT教育研修でお悩みがあれば、ぜひ初回無料のコンサルティング「DX推進人材教育プログラム」にご応募ください。必ずお役に立ちます。
ではまた。
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キーワードの解説

生成AI(Generative AI)
生成AIとは、与えられた指示やデータをもとに文章、画像、音声、動画などを新たに生成する人工知能の総称です。従来のAIが既存データを分類・分析することに強みを持っていたのに対し、生成AIは新しいコンテンツを創り出せる点が特徴です。近年の大規模言語モデル(LLM)の進化により、自然な文章作成やプログラムコード生成、画像作成などの精度が飛躍的に向上。業務効率化やクリエイティブ分野の革新、教育支援など幅広い分野で活用が進んでいます。一方で、誤情報生成や著作権、倫理問題への配慮も求められます。

AGI(Artificial General Intelligence:汎用人工知能)
AGIは、人間と同等、もしくはそれ以上の知的能力を持ち、あらゆる分野の課題に柔軟に対応できる人工知能のことを指します。特定分野に特化したAI(狭義のAI)とは異なり、未知の状況や複雑な問題に対しても自己学習・自己改善を行いながら解決策を見いだせるのが特徴です。現状の生成AIはまだAGIには到達していませんが、GPT-5などの進化により一部の機能では人間に匹敵するレベルに近づきつつあります。実現すれば産業構造や社会の在り方を大きく変える可能性がありますが、倫理的・法的な課題も多く残されています。

マインド・トランスフォーメーション(Mind Transformation)
マインド・トランスフォーメーションとは、時代や環境の変化に合わせて物事の捉え方や考え方の枠組みを根本的に変革することを意味します。DX推進や生成AIの活用においては、技術スキルの習得だけでなく、固定観念や従来の業務フローにとらわれない柔軟な発想が不可欠です。「決めつけ反対」の姿勢を持ち、失敗を恐れず試行錯誤する文化を醸成することで、組織全体の適応力と革新性が向上します。単なるツール導入ではなく、組織や個人の意識改革こそが、変化の時代を生き抜く最大の武器となります。


【著者紹介】

近森 満(ちかもりみつる)
■株式会社サートプロ 代表取締役CEO
IT技術者の教育支援と人材育成を専門とする事業化コンサルタントとして、2006年に株式会社サートプロを創業し、IoT検定、+DX認定、アジャイル検定などの資格制度を創出。独自の技術者向け教育研修の開発に定評があり、実践的なスキル向上を支援。経済産業省DX推進ラボおよびIoT推進ラボのメンターとして、自治体や中小企業のDX推進を支援。近年は超知性ASIスキル可視化にも取り組み、次世代技術の普及に注力している。
■所属・役職
IoT検定制度委員会 事務局長(IoT検定、+DX認定、超知性ASI検定)
一般社団法人 IT職業能力支援機構 理事長(Android資格)
電気・電子系技術者育成協議会 副理事長(E検定)
NPO 組込みソフトウェア管理者技術者育成研究会 メンバー(組込み)
ET教育フォーラム合同会社 代表(コンテンツ制作)
経済産業省地方版IoT推進ラボ ビジネス創出事業メンター(IoT支援)
経済産業省地域DX推進ラボ ビジネス創出事業メンター(DX支援)
デジタル庁デジタル推進委員(デジタル化支援)
DX事業共同組合 設立理事(DX推進)
一般社団法人日本サステナブルビジネス機構 幹事(SDGs認証)
”一億総活躍社会を実現する”共生日本協議会 理事(DEI支援)
アジャイル開発技術者検定試験コンソーシアム 事務局長(Agile検定)
一般社団法人国際サイバーセキュリティ協会 事務局長(IACS認定)

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