こんにちは! 「生成AI時代のアップデート勉強会」です。
隔週にてお届けしているメールマガジンで、最新の生成AIや
DX、リスキリングなどをテーマに情報をお届けしております。
さて、皆さん、AIの進化で人は仕事がなくなってしまうと
言われています。
もし、これが本当ならば、最後に残る「人間の価値」とは
何でしょうか。
結論から言うと、それは意外にも「国語力」なのです。
「えっ、今更、国語だって!?」
そう思われた方もいることでしょう。
しかし、私たちが毎日使用している「日本語」こそが、
AIには決して真似の出来ないスキルなのです。
今回のテーマは「これからの人間の価値=国語力」です。
1.生成AIの嘘に対応するスキル
「これからは生成AIの時代だ。
色々な生成AIの使い方を触って学ばないと…」
「英語を勉強しておいた方がいいな。
あと、プログラミング言語も学習しないと…」
このようなスキルアップを考えている方は、ちょっと
待ってください!
生成AIも様々な種類のサービスを使えた方が良いですし、
英語やプログラミングも仕事の幅が広がります。
しかし、このスキルアップは、あまりお薦めできません。
なぜなら、将来、生成AIが進化すれば、専門的な操作や
英語の翻訳、プログラミングによるシステム構築という
作業は、全て生成AIが代行するようになるからです。
もちろん、皆さんが、その分野のプロフェッショナルと
いうのであれば話は別ですが、今からそこを目指すのは
容易ではありません。
スキルアップしたいなら、ここでもっと重要なスキルが
あります。
それは、技術が進化した未来でも、生成AIは嘘をつくと
言われており、この問題に対応するスキルが非常に重要
になるからです。
生成AIは膨大なデータを学習し、学んだ文章データから、
それらしい言葉を繋ぎ合わせることが得意です。
ところが、その情報が正確なのか、文脈に合っているか、
理解している訳ではありません。
ましてや、その業界の特性、企業の風土や文化、顧客の
気持ちなどを察して作れるハズもありません。
その結果、生成AIが生成した文章は完璧に見えても…
・文章に不自然なニュアンスが残る
・ビジネスシーンで使用しない、変な表現を使う
・論理的に見えるが、よく読むと内容が破錠している
・事実とは違う情報をもとに話を展開している
といった「違和感」が残ることがあります。
生成AIが出した「答え」を信じて鵜呑みにしてしまうと、
いつか大きな失敗をしてしまうでしょう。
私たち人間は、この失敗を回避するスキルに注力すべき
なのです。
2.今後のエリートは「デバッグ」能力!?
これから人間にとって最も必要になるスキルは、誤りを
見つけて修正する「デバッグ」と言われる能力です。
従来、「デバッグ」は、ITエンジニアが使う専門用語で
プログラムの誤りを見つけて、修正することを指す言葉
でした。
今後は、生成AIの出力の間違いを修正することが増えて、
これをビジネスシーンでは「デバッグ」という言い方で
使用することになります。
さて、この「デバッグ」の能力ですが、これは生成AIの
出力に含まれる違和感やズレを瞬時に見抜き、正しく
修正したり、再度、指示する能力のことです。
何か検索したり、データの計算をしたり、資料のたたき台
を作ったりといった作業は、生成AIが圧倒的なスピードで
こなします。
しかし、最終的なアウトプットを評価し、「これでよし」
と判断を下す工程は人間にしかできません。
この「デバッグ」の能力こそが、今後のビジネスパーソンの
価値を左右する、新しいスキルなのです。
3.最強の武器は「国語力」?!
さて、ここからはお待ちかねの「国語力」の話です。
「デバッグ」と「国語力」の関係とは何でしょうか?
生成AIを本当に使いこなすために必要な「国語力」は
大きく2つあります。
【ポイント1】正しく指示を出す力
生成AIは、あなたが考えていることを「うまく察する」
なんて器用なことはできません。
そのため、生成AIから精度の高い答えを引き出すには、
人間が「何を」「どんな目的で」「どのような条件で」
作ってほしいのか、曖昧な単語を使わず、明確に伝える
必要があります。
◆プレゼン資料作成の場合
※悪い指示の例
売上向上のための提案資料を、効果的でインパクトの
ある感じで作って。
説得力があって、相手に響くような内容でお願いします。
この表現では「効果的」「インパクト」「響く」などの
単語は人によって解釈が異なります。
個人の主観的の入る「●●感じで」という曖昧な指示は、
具体的な成果物のイメージが分かりません。
※良い指示の例
売上向上のための提案資料を作成してください。
現状の課題を数値で示し、解決策を3つの選択肢で提示し、
それぞれの期待効果を定量的に表現してください。
読み手の判断がしやすいように、比較表形式で整理して
ください。
こちらはどうでしょうか。
まず最初に目的を明示し、「数値で示し」「定量的に」
といった客観的な基準を指示しています。
また、具体的な構造を「3つの選択肢」「比較表形式」
といった単語で指定しているのです。
最後に「読み手の判断がしやすいように」と利用場面を
明確にしているのも良い点です。
さて、ここでのポイントをまとめましょう。
生成AIに的確に指示するには、以下のスキルが必要です。
・目的や背景を正確に言語化する力
・必要な要素を分解し、順序立てて説明する構成力
・誤解を生まない言葉を選ぶ語彙力
これらは、まさに国語の授業で学んだ文章の作成能力、
すなわち「国語力」そのものです。
この「指示する力」がなければ、どんな高性能な生成AI
でも、的外れな答えしか出せず、宝の持ち腐れになって
しまいます。
【ポイント2】違和感を見抜く力
生成AIが作成した文章はパッと見ると完璧に見えますが、
よく読むと論理的な矛盾や不自然な表現が含まれている
ことがあります。
これを見抜く力が大事なのです。
このスキルの秘密は、私たちが日常に使う「日本語」に
隠されています。
まず最初に説明しておくのが、日本語の特殊性です。
日本語は「ひらがな」「カタカナ」「漢字」の組合せで
できています。
私たちは文章を読む時、漢字の形や意味をパッと理解し、
その文章全体を一つの「かたまり」「イメージ」として
一瞬で読み取っています。
そう、子供の頃から本を読んだり、TVやネットで文章
を読んで、知らない間に訓練を積んできたわけです。
この一瞬で文章を読み取る能力が、生成AIが作る文章の
「論理的な矛盾」「文脈のズレ」に対して、なんとなく
おかしいなと直感的に気づく、センサーのような役割を
果たしてくれるのです。
ここで、生成AIが作る文章を確認してみましょう。
※違和感のある文章1
当社の製品は環境に非常にやさしく、多くのお客様から
ご好評をいただいております。
そのため、品質も高い製品といえます。
どこに違和感を感じますか?
「環境へ配慮されている」「顧客の評価が高い」という
ことから「品質が高い」と結論づけています。
しかし、論理的には不適切で、品質が高いという根拠を
別に示すべきです。
※違和感のある文章2
部長がおっしゃられた件について、私共で検討いたします。
これは敬語の使い方の問題です。
「おっしゃられた」ではなく「おっしゃった」が正しいの
です。
「れる・られる」の部分で二重敬語になっています。
私たちは、漢字の組み合わせを見ただけで、その文章の
「硬さ」「やわらかさ」「丁寧さ」「親しみやすさ」を
瞬時に判断できます。
「検討いたします」(硬い/ビジネス全般)
「考えてみます」(やわらかい・親しみやすい/友人等)
「検討させていただきます」(非常に丁寧/取引先等)
この微細な差を感じる力が、文章が場面や相手に適して
いるか判断する「センサー」となります。
そして、この「センサー」で感じた違和感から間違いを
見つけて「正しい指示」で修正する、これが「デバッグ」
能力です。
だからこそ、今後のビジネスでは日本語の「国語力」の
有無が注目される時代となるのです。
今回の内容はいかがでしたでしょうか。
それでは、また次回のメールマガジンでお会いしましょう!
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