株式会社 サートプロ|IoT*人材育成・スキル可視化と教育支援

AIで新卒採用を減らす前に。人を育てる会社が10年後も強い理由


CONCEPT

AIで新卒採用を減らす前に。
人を育てる会社が10年後も強い理由

「AIで十分だから新卒採用を減らす」は、短期の費用対効果だけを見ると合理的に聞こえます。しかし人を育てる役割まで手放せば、10年後の現場は空洞化します。AIに任せる仕事、人が担う責任、若い人材の育て直しを整理します。
10年後
組織能力で判断
領域
AIと人の切り分け
育成
価値を上げる投資
AIで新卒採用を減らす前に。人を育てる会社が10年後も強い理由
📅 2026年7月15日
✍️ 近森 満(株式会社サートプロ CEO)
#生成AI#新卒採用#人材育成
SUMMARY
■ 記事概要
「AIで十分だから新卒採用を減らす」。この言葉は、短期の費用対効果だけを見ると合理的に聞こえます。しかし、企業が人を育てる役割まで手放してしまえば、10年後、20年後の現場は空洞化します。生成AI時代に本当に考えるべきなのは、人を置き換えるかどうかではなく、AIに任せる仕事、人が担う責任、そして若い人材をどう育て直すかです。
✅ この記事でわかること
・「AIで十分」論の合理性と、その落とし穴
・AIに任せる領域と人が担う領域の見定め方
・新卒採用抑制が社会全体の育成機能に与える影響
・AIで仕事の場所が動く中で価値が上がる人材像
・AIを成長の加速装置にする新人育成の業務設計
📑 目次タップで該当セクションに移動
1「AIで十分じゃん」は、本当に十分なのでしょうか
2問題は、AIに任せる領域と人に任せる領域を見定めていないことです
3事例:中小企業で一人減る重みは、数字以上に大きい
4新卒採用を止めると、社会全体の育成機能が細ります
5事例:「中途で採ればいい」は、誰かの育成努力に乗っている
6AIは仕事を奪うだけでなく、仕事の場所を動かします
7ビートルイヤの時代に、学ばない選択肢はありません
8DX推進の本質は、人を減らすことではなく、人の価値を上げることです
9採用戦略は「人数」ではなく「育成する役割」から考える
10まとめ:AIで十分と言う前に、人をどう育てるかを決めましょう
Qよくある質問(FAQ)
SECTION 01

「AIで十分じゃん」は、本当に十分なのでしょうか

📌 ポイント
AIで代替できる仕事はあります。ただし「AIでできる部分がある」ことと「人を採らなくてよい」ことは同じではありません。ここを取り違えると危険です。

こんにちは、IT・DX教育サービスの株式会社サートプロ 近森満です。今回は、生成AIと新卒採用抑制について考えます。初任給が30万円台へ上がり、「中途を増やせばよい」「AIで十分ではないか」という声が出ている。人事担当者の間でも、AIによって採用業務や新卒採用人数が変わるという見方が広がっているようです。

私はこの話を、単なる採用トレンドとして見ていません。DX推進、人材育成、デジタル人材戦略の中心にあるテーマだと考えています。なぜなら、企業が新卒採用を抑えるという判断は、今年の採用人数だけで終わらないからです。10年後、20年後に、その会社の現場を誰が支えるのかという問題につながります。

もちろん、AIで代替できる仕事はあります。私はそこを否定しません。むしろ、AIに任せた方がよい仕事は積極的に任せるべきです。事務作業、情報整理、一次調査、資料のたたき台、採用業務の一部、問い合わせ対応。こうした領域は、生成AIやAIエージェントの導入で大きく変わります。

ただし、「AIでできる部分がある」ことと、「人を採らなくてよい」ことは同じではありません。ここを取り違えると危険です。読者の皆さんの組織では、AI導入の議論がいつの間にか人を減らす話だけになっていないでしょうか。私は、そこに強い違和感を持っています。

SECTION 02

問題は、AIに任せる領域と人に任せる領域を見定めていないことです

📌 ポイント
AIは作業を助け生産性を上げますが、会社の責任、顧客との信頼、最後の判断、人を育てる役割まで肩代わりはしません。AIを使うほど人の判断は重要になります。

今回の議論で私が一番言いたいのは、AIに任せる仕事と、人が担う仕事の領域を見定める必要があるということです。AIは月額数千円で使える。新卒を採れば給与も教育費も管理工数もかかる。だからAIでいいじゃないか。この比較は、費用対効果だけを切り出せば、たしかにわかりやすいです。

しかし、人は単なる処理能力ではありません。会社に入り、現場を知り、顧客を知り、失敗し、先輩に叱られ、後輩を育て、やがて組織の判断を担うようになる。ここには時間が必要です。AIが1秒で出す答えと、人が10年かけて身につける判断は、同じ軸で比較できません。

私は、AIと人を同列に置いて「どちらが安いか」だけで考えるのは、リテラシーが低いとさえ感じています。少し厳しい言い方ですが、ここははっきり言っておきたい。AIは作業を助けます。生産性を上げます。けれど、会社の責任、顧客との信頼、最後の判断、社会の中で人を育てる役割まで、丸ごと肩代わりするものではありません。

たとえば、生成AIで採用広報文を作ることはできます。面接質問案も作れます。応募者の情報整理もできます。しかし、候補者の人生に向き合い、会社の未来と照らし合わせ、採用後にどう育てるかまで考えるのは、人間の責任です。AIを使うほど、人の判断はむしろ重要になります。

CASE STUDY

事例:中小企業で一人減る重みは、数字以上に大きい

📌 ポイント
大企業の10%減と、10人の会社の1人減は同じ10%でも意味が違います。人は工数ではなく、会社を成長させる動力であり将来の判断者です。

何が起きたか。大企業が10万人から1割減らすという話と、10人の会社が1人減るという話は、同じ10%でも意味が違います。私のような中小企業の経営者から見ると、人が一人いるかいないかで、できる仕事の幅も、顧客への向き合い方も、事業の継続力も変わります。

何に気づいたか。人は単なる工数ではありません。会社を成長させる動力であり、現場を回す存在であり、将来の判断者です。AIで作業時間を短縮できても、会社を構成する人間の厚みまで自動的に増えるわけではありません。

⚠️ よくある失敗
短期の削減効果だけを見て、組織の学習能力を削ってしまうことです。人が減れば教育の連鎖も細ります。後輩に教える経験、顧客対応で育つ感覚、失敗から学ぶ時間がなくなります。DX推進では、この「学習する組織」を失うことが一番怖いのです。

読者が応用できる行動は、AI導入の効果を「何人削減できるか」だけで測らないことです。空いた時間で若手に何を任せるか、どの業務を学習機会に変えるか、どの判断を人に残すかをセットで設計してください。

SECTION 04

新卒採用を止めると、社会全体の育成機能が細ります

📌 ポイント
全社が「中途で採ればいい」と言い出したら、その中途人材はどこで育つのか。個社に合理的でも全体最適ではなく、社会全体の人材育成が痩せていきます。

企業が新卒採用を抑える理由は理解できます。初任給は上がる。採用コストも上がる。せっかく採用しても、すぐ辞めてしまうことがある。SNSトラブルやメンタル面の配慮も必要になる。育成する側の負担も小さくありません。

しかし、それでも企業には人を育てる役割があります。社会全体で見れば、誰かが若い人を受け入れ、現場を教え、仕事の基礎を身につけさせなければなりません。全社が「中途で採ればいい」と言い出したら、その中途人材はどこで育つのでしょうか。

この問いは重いです。自社では育てず、他社が育てた人材を採ればよい。これを皆がやれば、社会全体の人材育成は痩せていきます。個社にとっては合理的でも、全体最適ではありません。私はここに、採用抑制論の危うさを感じています。

就職氷河期の記憶もあります。あの時代に就職機会を失った人たちは、その後のキャリア形成で長く苦労しました。今、AIを理由に若い人が最初の実務経験を得にくくなれば、同じような影が別の形で残る可能性があります。読者の皆さんは、10年後の人材市場をどう見ていますか。

CASE STUDY

事例:「中途で採ればいい」は、誰かの育成努力に乗っている

📌 ポイント
即戦力の中途も、最初から即戦力ではありません。企業が一斉に育成を手放すと、将来の中途市場そのものが細ります。

何が起きたか。採用の現場では、即戦力の中途人材を求める声が強まります。今すぐ事業を伸ばしたい、AI導入を進めたい、現場のパワーブースターがほしい。その気持ちはよくわかります。私も経営者ですから、すぐに力を発揮できる人のありがたさは理解しています。

何に気づいたか。けれど、その即戦力は最初から即戦力だったわけではありません。どこかの会社で新人として入り、誰かに教えられ、現場で失敗し、スキルセットを磨いてきた人です。中途採用だけに頼るということは、誰かが担った育成コストに乗っている面があります。

⚠️ よくある失敗
企業が一斉に育成を手放すと、将来の中途市場そのものが細ることです。野ざらしの人材市場から都合よく優秀な人が湧いてくるわけではありません。社会全体で育てなければ、10年後に採れる人も減ります。

読者が応用できる行動は、自社の採用ポートフォリオを「新卒か中途か」だけで見ないことです。新卒、第二新卒、中途、リスキリング人材、社内異動人材、外部パートナーを組み合わせ、育成と即戦力のバランスを設計する必要があります。

SECTION 06

AIは仕事を奪うだけでなく、仕事の場所を動かします

📌 ポイント
定型事務は影響を受けやすい一方、税務に強い経理やAIで業務設計できる事務職はむしろ価値が高まります。人がいらないのではなく、仕事の場所が動きます。

一方で、AIによって確実に厳しくなる職種はあります。特に一般事務職のように、専門性が薄く、定型処理が中心の仕事は、生成AIや業務自動化の影響を受けやすいでしょう。すでに事務系職種の求人倍率が低いという話もあります。ここは現実を見なければなりません。

ただし、これは「人がいらない」という話ではありません。仕事の場所が動くという話です。税務知識の深い経理、人事データを読める採用担当、AIを使って業務設計ができる事務職、現場を理解してデジタル化を進められる人材は、むしろ価値が高まります。

IT業界でも同じです。アメリカではAI関連のレイオフが目立ち、日本にもその波は来るでしょう。サービスベンダー側で人が余る一方、メーカーやユーザー企業では、まだデジタル人材が足りません。人材が移動し、役割が変わり、FDEのように現場へ入り込んで成果を出す人の価値が上がる。私はそう見ています。

だからこそ、若い人も、企業も、スキルチェンジを前提にしなければなりません。Word、Excel、PowerPointも必要です。生成AIも必要です。AIエージェントの使い方も必要です。現場の課題を言語化し、AIに渡し、出てきたものを検証する力も必要です。

SECTION 07

ビートルイヤの時代に、学ばない選択肢はありません

📌 ポイント
生成AI後の変化はビートルイヤと言えるほど速い。AIで新人の仕事を奪うのではなく、新人がAIを使って速く成長できる業務設計が求められます。

以前は、インターネットの変化をドッグイヤと表現しました。人間の何倍ものスピードで技術が進む、という意味です。しかし生成AIの登場後は、私はもうビートルイヤ、つまりカブトムシの時間感覚くらいに変化が速いと感じています。10日かかっていた仕事が1日で終わる。学びの周期も、仕事の周期も、さらに短くなっています。

この時代に、「会社に入って数年は学びだけで戦力にならなくてよい」という考え方は、そのままでは難しくなります。もちろん新人を放り出せという意味ではありません。むしろ逆です。新人にも、早く学び、早く試し、早くフィードバックを受ける環境を用意しなければなりません。

企業側も、AIで新人の仕事を奪うのではなく、新人がAIを使って速く成長できる設計をするべきです。たとえば、議事録作成をAIに任せるだけでなく、AIが作った議事録を新人がレビューする。採用広報文をAIに出させ、新人が候補者目線で直す。研修資料のたたき台をAIに作らせ、若手が現場知識を足す。これなら、AIは育成の敵ではなく、成長の加速装置になります。

読者の皆さんの会社では、若手にAIを禁止していないでしょうか。あるいは、AIに任せきりで若手の学習機会を消していないでしょうか。どちらも極端です。大事なのは、AIを使いながら人が育つ業務設計です。

私は、ここに研修講座・eラーニングの新しい役割があると考えています。単に動画を見せる、テストを受けさせる、資格を取らせるだけでは足りません。AIを使って作業を短縮し、その短縮された時間で何を考え、何を検証し、何を顧客に届けるのか。そこまで設計する研修が必要です。

たとえば新入社員研修でも、生成AIの使い方を単独科目にするだけでは弱いです。営業、開発、採用、人事、経理、カスタマーサポートなど、それぞれの業務文脈の中でAIを使わせる。出てきた答えを鵜呑みにせず、根拠を確認し、社内ルールと照合し、最後に自分の言葉で説明する。ここまでやって、初めて実務のスキルセットになります。

SECTION 08

DX推進の本質は、人を減らすことではなく、人の価値を上げることです

📌 ポイント
人を減らすためだけにAIを使えば、短期利益は出ても組織の知恵や信頼や育成力を削り長期的に弱くなります。AI時代ほど教育が大事になります。

DX推進は、単なる効率化ではありません。デジタル・トランスフォーメーションとは、業務や組織や顧客価値の作り方を変えることです。生成AIも同じです。人を減らすためだけに使うなら、短期的には利益が出るかもしれません。しかし、組織の知恵や信頼や育成力を削れば、長期的には弱くなります。

私は、人材育成・教育支援の仕事をしている立場として、AI時代ほど教育が大事になると考えています。AIが使えるから学ばなくてよいのではありません。AIを使いこなすために、基礎知識、業務理解、倫理、セキュリティ、データリテラシー、マインドセットが必要になります。

生成AIにはハルシネーションもあります。採用や人事の文脈では、偏りや差別、誤情報、個人情報の扱いにも注意が必要です。AIの出力をそのまま使うのではなく、何が事実で、何が推測で、どこにリスクがあるのかを判断する人が必要です。ここに人間の責任があります。

AGI(Artificial General Intelligence)やASI(Artificial Super Intelligence)の時代が来ても、人が不要になるというより、人がどこで判断し、どこで責任を持つかが問われるようになります。超知性リテラシーとは、AIを神格化することではなく、AIの力と限界を理解し、人間社会の中で正しく使う力です。

SECTION 09

採用戦略は「人数」ではなく「育成する役割」から考える

📌 ポイント
採用は入口、育成はプロセス、キャリアパスは次の成長の設計。この3つがつながらなければ、採用人数だけを調整しても組織は強くなりません。

新卒採用を何人にするか。中途を何人にするか。AIで何人分を代替するか。こうした数字は重要です。しかし、その前に考えるべきことがあります。自社は、どんな人を育てる会社なのか。若い人にどんな経験を渡すのか。AIで浮いた時間を、どの学習に再投資するのか。

採用は入口です。育成はプロセスです。キャリアパスは出口ではなく、次の成長の設計です。この3つがつながらなければ、採用人数だけを調整しても組織は強くなりません。デジタル人材の育成では、スキルアップだけでなく、スキルチェンジ、マインドシフト、マインドチェンジ、そしてマインド・トランスフォーメーションが必要です。

AIで十分かどうかを問う前に、AIと人が組み合わさったとき、どんな価値を出すのかを問い直す。若手に任せる仕事が減るなら、若手に任せるべき新しい仕事を作る。事務職が減るなら、事務職が生成AIを使って業務改善を担う道を作る。これが、AI時代の人材戦略です。

企業は、社員を単なるタイヤや歯車として見るのではなく、会社を動かし、変化に適応し、次の世代を育てる存在として見る必要があります。AIというエンジンを積むなら、人は不要になるのではなく、ハンドルを握る力、地図を読む力、危険を察知する力がより重要になります。

採用担当や人材開発担当は、ここで守りに入りすぎないことも大切です。「AIで採用人数が減るかもしれない」と怖がるだけでは、現場は変わりません。むしろ、人事こそAIを使って、職務定義、スキルマップ、育成ロードマップ、キャリアパス、評価基準を作り直すべきです。AI時代のHRは、採用オペレーションの担当者から、事業と人材をつなぐ設計者へ変わる必要があります。

CONCLUSION

まとめ:AIで十分と言う前に、人をどう育てるかを決めましょう

✓ 結論
AIで十分な仕事はあります。しかし会社の未来、社会の育成機能、人間の責任まで含めれば「AIで十分」とは言えません。生成AIを導入するほど、人材育成の設計は重要になります。

AIで十分じゃん。この言葉の裏には、確かに一部の真実があります。AIで十分な仕事はあります。AIに任せるべき仕事もあります。けれど、会社の未来、社会の育成機能、人間の責任まで含めて考えるなら、「AIで十分」と簡単には言えません。

新卒採用を減らす判断そのものを否定するつもりはありません。事業環境によっては、採用数を絞ることもあるでしょう。中途採用を増やすこともあります。AIで省力化することも必要です。ただし、それは人を育てる責任を放棄する理由にはなりません。

これからの企業に必要なのは、AIに任せる仕事、人が担う判断、若手が育つ業務、社会全体で人材を循環させる仕組みを、同時に設計することです。生成AIを導入するほど、人材育成の設計は重要になります。

読者の皆さんは、AI導入の次に、誰をどう育てますか。どの仕事をAIに任せ、どの経験を若手に残しますか。10年後、20年後も強い会社であるために、いま採用と育成を見直すタイミングです。

さいごに

本日の内容が、あなたの「シンギュラリティ時代への準備」に向けた、わずかながらでも気づきや次の一歩のヒントになれたなら幸いです。

10年先の超知性ASIやAGIが当たり前になる未来に向けて、私たち自身をアップデートし続けることが、今最も重要です。ぜひ一緒に学びを深めていきましょう。

「社員のDXマインドをどう高めるか?」「実践的なITスキル教育が進まない」「生成AIやAIエージェントを人材育成にどう取り込めばよいかわからない」など、DX推進担当者の育成やIT教育研修でお悩みでしたら、ぜひ一度お聞かせください。初回無料の「DX推進人材教育プログラム」コンサルティングにご応募いただければ、あなたの組織の課題解決に必ずお役に立ちます。

次回の記事も、どうぞお楽しみに!

参考URL:ITmedia ビジネスオンライン / 日経ビジネス / 株式会社サートプロ / DX推進人材教育プログラム

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FAQ

よくある質問

Q1:「AIで十分だから新卒採用を減らす」は正しい判断ですか?
短期の費用対効果だけを見れば合理的に聞こえますが、AIでできる部分があることと人を採らなくてよいことは同じではありません。企業が人を育てる役割まで手放せば、10年後20年後の現場が空洞化します。採用抑制は今年の人数ではなく、将来の組織能力として判断すべきです。
Q2:AIに任せる仕事と人が担う仕事はどう見分ければよいですか?
事務作業、情報整理、一次調査、資料のたたき台などAIに任せた方がよい仕事は積極的に任せます。一方、会社の責任、顧客との信頼、最後の判断、人を育てる役割は人が担います。AIを使うほど人の判断は重要になり、両者の領域を見定める設計が欠かせません。
Q3:新卒採用を止めると何が問題になりますか?
全社が中途で採ればよいと考えると、その中途人材はどこで育つのかという問題が生じます。自社では育てず他社が育てた人材を採る発想を皆がやれば、社会全体の人材育成が痩せ、10年後に採れる人も減ります。個社に合理的でも全体最適ではありません。
Q4:AIで厳しくなる職種は?どう備えればよいですか?
専門性が薄く定型処理中心の一般事務などは影響を受けやすいですが、これは人がいらないのではなく仕事の場所が動く話です。税務に強い経理、AIで業務設計できる事務職など、AIを使いこなす人の価値は高まります。スキルチェンジを前提に学び続けることが備えになります。
Q5:AI時代に企業は新人をどう育てるべきですか?
AIで新人の仕事を奪うのではなく、新人がAIを使って速く成長できる業務設計をします。AIが作った議事録を新人がレビューする、AIの広報文を候補者目線で直すなど、AIを成長の加速装置にします。業務文脈の中でAIを使わせ、根拠確認まで行う研修が有効です。
KEYWORDS

重要なキーワード解説

AIと新卒採用

📌 一行定義
業務効率化と人材育成を分けて考えるべきテーマ。

AIと新卒採用の議論では、業務効率化と人材育成を分けて考える必要があります。AIで代替できる作業はありますが、新人が現場で学び、判断力を身につけ、将来の中核人材になるプロセスまでAIが肩代わりするわけではありません。採用抑制は短期合理性だけでなく、10年後の組織能力として見ることが重要です。

デジタル人材のスキルチェンジ

📌 一行定義
守るだけでなく新しい役割へ移る力。

デジタル人材のスキルチェンジとは、既存業務を守るだけでなく、生成AI、データ活用、業務設計、セキュリティ、コミュニケーションを組み合わせて新しい役割へ移ることです。一般事務や採用業務も、AIに置き換えられる部分と、人が価値を出す部分を整理することで、より高度な仕事へ変えられます。

マインド・トランスフォーメーション

📌 一行定義
AIを人の価値を上げる道具として使う発想への変革。

マインド・トランスフォーメーションは、AIを人員削減の道具としてだけ見る発想から、人の価値を上げる道具として使う発想へ変えることです。DX推進では、ツール導入よりも、学び続ける姿勢、役割を変える勇気、社会全体で人を育てる視点が欠かせません。

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関連ハッシュタグ
#生成AI #新卒採用 #DX推進 #デジタル人材 #リスキリング #人材育成 #AIエージェント #スキルチェンジ #採用戦略 #AgenticAI
AUTHOR

著者紹介

近森満(ちかもり みつる)
株式会社サートプロ 代表取締役CEO / DXコンサルタント/IT人材育成/検定事業化

IT技術者の教育支援と人材育成を専門とする事業化コンサルタントとして、2006年に株式会社サートプロを創業し、IoT検定・+DX認定・アジャイル検定などの資格制度を創出。独自の技術者向け教育研修の開発に定評があり、実践的なスキル向上を支援。経済産業省DX推進ラボおよびIoT推進ラボのメンターとして自治体や中小企業のDX推進を支援。近年は超知性ASIスキル可視化にも取り組み、次世代技術の普及に注力している。

■所属・役職
・IoT検定制度委員会 事務局長(IoT検定、+DX認定、超知性ASI検定)
・一般社団法人 IT職業能力支援機構 理事長(Android資格)
・電気・電子系技術者育成協議会 副理事長(E検定)
・組込みソフトウェア管理者技術者育成研究会 メンバー(組込み)
・ET教育フォーラム合同会社 代表(コンテンツ制作)
・経済産業省 地方版IoT推進ラボ ビジネス創出事業メンター(IoT支援)
・経済産業省 地域DX推進ラボ ビジネス創出事業メンター(DX支援)
・デジタル庁 デジタル推進委員(デジタル化支援)
・DX事業共同組合 設立理事(DX推進)
・一般社団法人日本サステナブルビジネス機構 幹事(SDGs認証)
・一億総活躍社会を実現する共生日本協議会 理事(DEI支援)
・アジャイル開発技術者検定試験コンソーシアム 事務局長(Agile検定)
・一般社団法人国際サイバーセキュリティ協会 事務局長(IACS認定)
近森満
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